盗塁され放題…“走らぬ大砲”に決められる失態 隙だらけの左腕「握りが見える」|球界群像 星野伸之#7
元オリックス・星野伸之氏【写真:山口真司】星野伸之氏は3年目に9勝も後半失速…オフに新球習得「突然ハマった」
阪急・オリックス時代に11年連続2桁勝利をマークした星野伸之氏(野球評論家)はプロ3年目(1986年)のオフにフォークボールを覚えた。それまではストレートとカーブだけで勝負していた。プロ生活を重ねながら進化させたコンパクトなテークバックも巧みなクイックモーションもまだできていない時代。3年目には9勝をマークしたが、苦労も多かったという。「クイックをやっていない時はよく走られました」と振り返った。
星野氏はプロ3年目の1986年に35登板で9勝8敗、防御率3.88の成績を残した。シーズン当初はリリーフだったが、5月5日の西武戦(西武)で先発し、東尾修投手と投げ合って9回を2安打12奪三振無失点の力投で勝利投手(延長10回1-0)となった。「東尾さんに勝てるわけがない、点を取られたら駄目だろうと思って投げていました。そしたらゼロゼロでいって9回まで投げちゃった。あれは無茶苦茶自信がつきましたね」。
その通り、波に乗った。中5日で先発した続く5月11日の南海戦(大阪)では、2失点でプロ初完投勝利をマーク。そこから中4日で5月16日の日本ハム戦(西宮)に先発し、1失点で2試合連続完投勝利を挙げた。「この年も先発ありーの、ロングリリーフもありーのって感じだったんですよね。前半に7勝したんですけど、後半が(2勝で)あまり勝てなくて、それで当時の植村(義信)ピッチングコーチからもう1球種、増やそうって言われました」。
磨いたクイック…どんどん小さくなったテークバーク
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜星野伸之編〜
山本由伸が18歳で見せた片鱗 星野伸之氏が“震えた”行動「自分がうまくなることだけ」|球界群像 星野伸之#25
ダッシュが原因で引退決断「もう終わりかな」 阪神から慰留も固辞…ボロボロだった体|球界群像 星野伸之#24
阪神左腕に突然の異変「ぶっ倒れた」 偉業達成から2週間、夏にシーズン“終了”|球界群像 星野伸之#23
阪神移籍で感じた戸惑い メディアに苛立ち、溜まる“ストレス”「なんだこりゃ」|球界群像 星野伸之#22
契約交渉でフロントに抱いた疑念…“消えた”昇給の約束 苦渋のFA行使「出ろってことですか」|球界群像 星野伸之#21
イチローらと米キャンプ参加 「ボコボコ」にされたエース…変わらぬサイン「もうええわ」|球界群像 星野伸之#20
エースが名将に「頭にきた」 あと1死で勝利投手も…4点差で降板、納得いかず“面談直訴”|球界群像 星野伸之#19
選手が監督“突き飛ばし”の事件「まずいぞ」 Vで歓喜も…肝を冷やした瞬間|球界群像 星野伸之#18
ボールを挟んで走る激痛 登録抹消→病院でも治らず…176勝左腕が抱えていた“謎”|球界群像 星野伸之#17
自主トレに愕然「お前ら何やっているんだ、帰れ」 目を疑った衝撃の光景「なんだこりゃ」|球界群像 星野伸之#16