阪神移籍で感じた戸惑い メディアに苛立ち、溜まる“ストレス”「なんだこりゃ」|球界群像 星野伸之#22
阪神時代の星野伸之氏(右)【写真提供:産経新聞社】星野伸之氏は2000年に阪神へFA移籍…自主トレの報道に憤慨「ぼろくそに書かれた」
人気球団の現実に驚いた。通算176勝左腕の星野伸之氏(野球評論家)は、プロ17年目の2000年シーズンから阪神タイガースの一員になった。オリックスからFA移籍しての新天地だった。初めてのことに戸惑うことは多かった。「キャンプで、ただ投げただけで(スポーツ紙の)1面になった」。本拠地・甲子園の大観衆から発せられる“あと1人コール”や“打たれたときのため息”……。すべてが「すごかった」という。
阪神にFA移籍した星野氏の背番号は34。「21と34が空いていたのかな。で、21は(ドラフト2位)ルーキーの吉野(誠投手)がつけるということで34を、ってなった。まぁ金田(正一)さんや山本昌も34だったし、番号には何のこだわりもなかったのでね。(オリックス時代の)28も福原(忍)がつけていたし、それも別に何とも思っていませんでしたよ」。新天地で頑張るだけ。それしか頭になかったようだ。
だが、阪神の人気ぶりは想像を超えていた。「FAで行って、最初のキャンプで僕が投げただけで1面ですからね。“星野投げた”って当たり前のことが書いてあるだけだし、そりゃあ投げるわって感じじゃないですか。なんだこりゃって思いました。これで新聞が売れるのっていうね………。はぁーっていうのはありましたね。うかつなことは言えないな、というのもありましたよ」。振り返れば、キャンプ前に愛媛・新居浜で行った自主トレでも思わぬことがあったという。
甲子園は「声援もすごいけど、打たれた時のため息もすごい」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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