「投手の緩急に惑わされる」原因は? スマホ時代に必須…打撃力を高める“視覚トレ”

投手の緩急に惑わされない目の鍛え方とは(写真はイメージ)
投手の緩急に惑わされない目の鍛え方とは(写真はイメージ)

打撃上達は「見る力」から…野球に必要な目の機能を高島誠氏が解説

 目を鍛えることでバッティングは向上する。速いボールについていけない、変化球を見極められない……。そんな子どもたちにオリックスやMLBのナショナルズでトレーナーを務めた高島誠さんは「ビジョントレーニング」を推奨している。目で物の性質を捉える力を高め、見たものを正しく認識し、自分の身体をイメージ通りに動かすために重要な要素の1つだ。

 バッティングの基本は「見る」ことから始まる。野球では比較的小さいボールを扱うため、目の機能がとても大切だ。しかし、多くの子どもたちは目の機能が十分に発達していないため、ボールをしっかり追えていないことが多い。スマホやタブレット端末の普及により、眼精疲労を抱える子どもも増えている。使いすぎると目の動きも悪くなるという。

 高島さんが教えるビジョントレーニングのやり方は簡単だ。まず肩幅で立ち、両腕を前に出す。次に親指を立て、顔は動かさずに、片方の指から反対の指へと視点を左右させる。これを10秒間で何回できるか数える。30回以下は要注意という。

顔は動かさずに2本の親指へ視点を左右させる【写真:編集部】
顔は動かさずに2本の親指へ視点を左右させる【写真:編集部】

 左右の次は上下、前後のパターンも行う。このトレーニングは打撃に直結する。「縦の変化球や緩急の奥行きについていく練習になります。目を鍛えることでしっかりボールを追えるようになるんです」と高島さんは強調する。日常から目を動かすことで周辺視野が広がり、投球に対する反応が格段に良くなるという。

 目は脳の機能やバランス感覚とも繋がりがある。ビジョントレーニングはバランス感覚の改善や脳の活性化にも繋がるため、パフォーマンス向上や怪我予防の観点からも非常に効果的だ。試合前に取り入れるプロ野球選手もおり、体だけでなく目を鍛えることも重要になる。

(First-Pitch編集部)

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