打撃の確実性増す「3秒→7秒リズム」 一流プロ実践…体幹の安定生む“ストロードリル”

オリックス・森友哉の専属トレーナーが推奨…ストローを使った腹式呼吸
野球のパフォーマンスを上げるには、技術以外の部分も大切だ。自身の体を思うように扱えるようになれば、自然と技術も身についてくる。オリックス・森友哉捕手の専属トレーナーで、身体機能向上アカデミー「夢道場」代表の久米健夫さんは「まずは体幹を安定させ、上半身と下半身を繋げていくことが必要です」とアドバイスを送る。
体が力みやすく、上半身と下半身の連動がうまくいかない選手は、持っている力を100%出すのは難しいという。基本となる呼吸法から見直すことが、スキルアップの近道と久米さんは考えている。そこで、子どもたちに推奨するのが「腹式呼吸」だ。
まずは仰向けになり、軽く膝を曲げる。足の幅は拳1つ分ほど離し、顎を引いて腰を地面につけた状態で、鼻から息を吸ってお腹を膨らませる。次に息を吐きながらお腹をへこませる。この単純な動きが、野球の基礎となる体幹の安定に繋がっていく。
さらに効果的なのがストローを使うこと。ストローを使って呼吸することで、息を細く長く吐くことが可能になり、重心が下に落ちやすくなる。ゆっくり落としていく感覚が分かりやすいという。正しい呼吸法を身につければ、バッティングやピッチングでの体の使い方が大きく変わってくる。
呼吸のポイントは「細く長く」だ。「鼻から3秒間吸って、7秒間吐いていく」リズムを意識する。注意点は「吸う時に胸を膨らませないこと。胸を膨らませずにお腹を膨らませること」。多くの選手が吐ききれていないため、息を完全に出し切るイメージを持つことが大切だ。
「息を吐いて体幹を安定させてから打つことで確実性は上がります」と久米さんは語る。複式呼吸を身につけることで、打撃での体の連動性や投球時の安定感は格段に向上する。正しい体の使い方は技術の土台になるだけに、呼吸から見直していきたい。
(First-Pitch編集部)
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