速い球を投げたい…松坂大輔氏が伝授する2つのポイント 並進運動は“窮屈が良い”ワケ

投球のポイントを解説する松坂大輔氏【写真:湯浅大】
投球のポイントを解説する松坂大輔氏【写真:湯浅大】

日米通算170勝の“平成の怪物”松坂大輔氏が小学生に分かりやすく解説

 西武やメジャーリーグで活躍した松坂大輔氏が7月27日に大阪府豊中市で「松坂大輔 Baseball Academy presented by ソニー生命」を開催した。現役時代は「平成の怪物」の異名で活躍した松坂氏は、約30人の小学5、6年生に球を速く投げるコツを伝授した。前足をステップする際の“並進運動”の中に2つのポイントがあるという。

 まずは練習方法から。投球プレートに軸足を置き、踵の位置からプレートと垂直方向にラインを引く。今回の練習場は人工芝でラインが引けなかったため、ビニールテープをまっすぐ貼った。

 軸足に体重を乗せ、グラグラしない片足立ちから、引いたラインの上に足(右投手なら左、左投手なら右)を踏み出して投げる。「体が開かないのが大事です。開いちゃうとどうしても力が逃げてしまうので」。それゆえに踏み出した足が「ラインの内側に入るのはOK。外側になっちゃう子は直した方がいいです」と説いた。

 ラインを引いて投げ終えたあとに「自分がどこにステップしているか確認することも大事です」と伝えた。投球後に体が流れてしまい、どこに踏み出したか分からなくなる子には安定した着地を勧めた。「体勢が崩れるほど力強く投げる子もいるとは思いますが、投げ終えた後にバランスよく立てる方がいいです。その方がピッチャーゴロやライナーが来たときに反応できるので」。守備にもこだわっていた松坂氏らしい教えだった。

 踏み出しへの意識も分かりやすく伝授。「右投げの子は左のお尻(左投げは逆)に“目”があると思ってください。その目を捕手、打者に向けていく意識で投げてください」。強い球を投げようと体が開きがちになってしまうのを防ぐ意味合いがある。

「窮屈に感じるかもしれないけど、お尻の目を向けることで一瞬でもタメができます」

 剛球を武器に真っ向勝負を信条としていた松坂氏。少年に分かりやすく、端的に自身の考えを伝えていた。

(湯浅大 / Dai Yuasa)

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