抜ける、垂れる…不安定な送球の“意外な原因” 肩肘故障にも繋がる「握りすぎ」リスク

“抜ける・垂れる”原因となるボールの握り方とは(写真はイメージ)
“抜ける・垂れる”原因となるボールの握り方とは(写真はイメージ)

なぜボールに“変な回転”がかかる? 適正なリリースを妨げる親指の悪癖

 スローイングの際にボールが抜けたり垂れたりする原因は、意外にも握り方にあるかもしれない。中学生や高校生になると手も大きくなり、ボールを強く握りすぎる傾向があるという。オリックスやMLBのナショナルズでトレーナーを務めた高島誠さんが、正しいボールの握り方を紹介している。

 ボールを強く握りすぎると、様々な問題を引き起こす。「親指で強く握ってしまうと、肘の内側や肩を痛めることがあります」と高島さんは指摘する。親指の先端部分でボールを強く握ることで、筋肉を使いすぎてしまうことが原因だという。

 では、どのように改善すればよいのか。高島さんは「関節部分で持ちます」と親指の使い方について助言する。親指の先端ではなく関節部分でボールを支えることで余計な力みが抜け、腕も動かしやすい状態になる。

 逆に親指の先で強く握ってしまうと、腕の動きが硬くなる。「末端がぎゅっと力むと、全部に力が入ってしまう。力を抜こうと思っても抜けません」と説明する。「力みすぎ」と言われる選手は注意が必要だ。

 もう一つの“弊害”は、リリース時のボールの滑り出しだ。親指で強く握りすぎているとブレーキが掛かり、ボールが意図しないタイミングで引っかかったり、不規則な回転になったりするという。スローイングが苦手な選手は改めて、ボールの握り方を見直したい。

(First-Pitch編集部)

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