体が開いた“ペッパー”はNG? 打撃の基礎形成へ…全国V3指揮官が伝える「正しい形」

打撃の基本・ペッパーの”正しいやり方”とは(写真はイメージ)
打撃の基本・ペッパーの”正しいやり方”とは(写真はイメージ)

実戦打撃に直結…「インサイドアウト」を磨く京葉ボーイズ流ペッパーの極意

 基本を大切にするからこそ打撃のスキルは上がっていく。全国大会優勝3度を誇る中学硬式野球「東都クラブ京葉ボーイズ」の関口勝己監督は、長年の指導で得た“引き出し”で選手の能力を伸ばしている。創部16年で輝かしい実績を残す同チームは、基本となるペッパー(トス打撃)を大切にしている。

 多くの野球少年が悩むのが、理想的なスイングの習得だ。関口監督は「アップではなく全ては打撃に繋がっていく。キャッチボールの後に行われるペッパーも、打撃技術の土台として考えている」と強調する。単なるウオームアップと思われがちなペッパーだが、実はバッティング技術向上の鍵を握っている。

 ペッパーはボールが正面から来るので、実際に打席に立つことと同じだという。実戦形式のバッティング練習に近い感覚を養い、体重移動やポイントの確認ができるのが大きな利点だ。

 京葉ボーイズのペッパーは明確で効果的だ。敷かれたライン上にステップする足(右打ちなら左足)を乗せ、ボールの軌道に入れるように、バットを直角に出していく。体を正面に向けてやりがちだが、それはNG。前で打ったり、詰まったりせずボールを引きつけ、実打と同様の感覚でバットを振ることが重要になる。

 最も力が入るポイントを意識することも大切だ。「(打つ時に)へその前にグリップがくるように。一番力が入るのは、へその前。だから、バットを内から出して、へその前で捉えていく」と関口監督。また、ワンバウンドで返そうとトップハンド(バットを握って構えた時に上にくる手、右打者ならば右手)を下向きにすると、カッティングの動作になってしまう。「後ろの手は上を向いたまま、体重移動も意識しながらワンバウンドで返せるように」と関口監督。ウオームアップでも実戦を意識して取り組むことが、バッティング上達への近道となる。

(First-Pitch編集部)

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