「打撃練習が単調でつまらない」を解決 米国で大人気…子どもが夢中になる“反射神経トレ”

米国の子どもたちに人気…“色付きシャトル”&“2球トス”の打撃練習
野球の魅力はやはりバッティングだが、小さい小学生の場合、単調な練習に飽きてしまったり、投げられたボールに対する反応が鈍かったりするという課題が生まれやすい。そこで米国ニュージャージー州で少年野球チームを運営する新谷信明さんが、集中して楽しく取り組める打撃方法を紹介。「打つことが楽しいって思ってもらえないと野球じゃない」と語る新谷さんの手法とは?
まず1つ目が、色付きのバドミントンシャトルを使った練習だ。赤や白、緑など異なる色のシャトルを用意し、前から2つ同時に投げ、「赤!」「白!」と指示された色のシャトルだけを打つ。子どもたちは同じコースに対して同じようにスイングしてしまう傾向があるため、様々な位置に来るボールに対応してバット操作をする能力を養える。米国では小さな子どもたちにも大人気で、ボールへの集中力向上に効果を発揮しているという。
もう1つは、打者のそばに立って、上から2つのボールを落とし「上!」「下!」と指示されたボールだけを打つ方法だ。日本ではあまり見かけないが、米国では9〜10歳の子どもたちが実践している。ボールをよく見て、適切な角度でバットを当てる反応力を養う練習だ。シンプルだが子どもたちは自然と集中し、ボールに対する反応能力が向上する。
段階を踏んで進めるのが重要だ。まずはティー打撃で止まったボールに対するアプローチを確認し、次にこうした上からボールを落とす練習へと移行する。前からトスされるとタイミングが取れなくなる子は多いが、上からトスする練習はインパクト近辺でボールが動くだけなので、打ちやすさを保ちながら反応力を養える。
新谷さんは各選手の課題に合わせて練習法をカスタマイズしている。外回りのスイングになりやすい子には内側から出す練習を行うなど、個々の特性に合わせた指導を心がけている。単調になりがちな打撃練習も、工夫次第で子どもたちが夢中になる楽しい時間に変わるのだ。
(First-Pitch編集部)
球速を上げたい、打球を遠くに飛ばしたい……。「Full-Count」のきょうだいサイト「First-Pitch」では、野球少年・少女や指導者・保護者の皆さんが知りたい指導方法や、育成現場の“今”を伝えています。野球の楽しさを覚える入り口として、疑問解決への糸口として、役立つ情報を日々発信します。
■「First-Pitch」のURLはこちら
https://first-pitch.jp/