球速が上がらない理由は「踏み込み足」? 日常生活にも原因…パワーが逃げる“小指体重”

球速アップにも繋がる着地足の重要なポイントとは(写真はイメージ)
球速アップにも繋がる着地足の重要なポイントとは(写真はイメージ)

実は体重移動の基本…「つま先上げ」が投球の安定や足の速さにつながる理由

 ピッチングで理想的な体重移動ができても、なぜか力のあるボールを投げられない――。その理由の一つに挙げられるのが踏み出し足だ。中学硬式野球の強豪「関メディベースボール学院」でトレーナーを務める藤田真悟さんが、着地足の使い方に関する重要なポイントを指摘した。

 最初に注目すべきは「脛の筋肉」の使い方だ。藤田さんは「この筋肉がしっかりと使えないと踏ん張ることはできません」と強調する。脛を意識するためのシンプルなメニューがある。足を地面に置いた状態から「つま先を真上に上げる」動作を繰り返すことだ。

 これは、日常生活での歩き方にも関係している。正しい歩き方をしていれば、足はかかとから地面につくという。歩く際に自然と体重移動がなされており、「かかとからつくのが基本的な足の使い方です」と言う。

 最近の子どもはこの基本動作ができず「足裏全体でバタバタと歩く子」が多いと指摘する。この使い方を日常的に意識することで、足が速くなったり動き方のリズムがより良くなったりする効果が期待できるという。

 もう一つの重要ポイントは、着地時の足の使い方。踏み込んだ際に小指側に体重が乗ると膝が外側に逃げ、体の中心にパワーが集まってこない。溜め込んだパワーが全て逃げてしまい、力のあるボールを投げられない。

 解決策として「小指側を地面につけるのではなく、親指側を地面につけてほしい」と強調する。トレーニング法として、つま先を上げかかと支点にして小指側も上げる動作を繰り返す。フィニッシュが“内股”のようになる状態が理想だ。地味なトレーニングだが、続けていくことでパワーを逃がさない着地ができ、安定したピッチングに繋がっていく。

(First-Pitch編集部)

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