高校野球で「評価される」選手の特徴は? 強豪監督が説く…進路に影響する“アピール力”

高校で活躍するために中学時代から意識したいこととは(写真はイメージ)
高校で活躍するために中学時代から意識したいこととは(写真はイメージ)

関メディベースボール学院・井戸総監督が語る…自己アピールの重要性

 目標の学校への進学を叶えるために、あるいは進学先で活躍するために必要となるのが「自分の強みをどう作り、どうアピールするか」だ。兵庫県にある中学硬式野球の強豪「関メディベースボール学院」の井戸伸年総監督は「自分の特徴はこうだっていうのは、どんどん出すべき」と強調する。他の選手に負けない“得意分野”を持ち、しっかりアピールすることが次のステップにつながっていく。

 井戸総監督によると、選手にはそれぞれ必ず長所があり、中学時代はまさに未知の可能性を秘めた時期。関メディでは公式戦では固定メンバーで戦わず、ベンチ入り選手全員を出場させることを心掛けている。「常に見られている、評価されているという意識を持つのは非常に大事です」。試合に出るかどうかではなく、どんな状況でも自分の強みをアピールすることが重要になる。

「基本的には全体練習とか練習試合もアピールの場所」と捉え、日々の練習からアピールする習慣をつけるべきだという。淡々と練習をこなすのではなく、「評価をもらうための場」として取り組むことが肝要だ。スイング1つでも評価対象となり得る。

 全ての選手に、チームの中で役割がある。「(ベンチ入り)25人で1つの勝利という絵を描くので、全員に役割があります」と説く。試合ごとに求められる役割は変わるが、そこで自分の強みを発揮できる選手が高く評価される。

 進学先のチームの特徴も理解しておく必要はある。打力重視か、守備力や投手力に重きを置いているのか。盗塁、バントなど“一芸”に秀でた選手が重用されるのか――。様々な情報を得た上で、「これだけは誰にも負けないというものを持っていれば、指導者の目に留まると思います」と説明する。

 興味深いのは、指導者たちが常に先を見据えて選手を評価している点だ。「一番の評価者は自チームのスタッフ」であり、スタッフは選手の特性を理解した上で進路を考える。目標とする学校への進学を叶えるには自分の特徴を理解し、それを最大限アピールする習慣づけが不可欠になる。

 選手自身が自分の良さを見出し、それを強化する練習に取り組むことが次のステップへの近道となる。「僕はこれができます」という前向きな姿勢が指導者の目に留まり、最適な進路選択につながっていく。

(First-Pitch編集部)

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