投球の出力が上がらない原因は“硬い下半身” 球速アップ&怪我予防になる「練習前の5分間」

小笠原慎之介を指導した長坂秀樹氏推奨…球速アップに繋がる“股関節回し”
投球パフォーマンスを向上させるには、股関節の使い方が鍵になる。うまく使えないと、なかなか球速が上がらない。MLBのナショナルズで今季23試合に登板した小笠原慎之介投手を中学時代に指導し、神奈川県藤沢市で野球塾「Perfect Pitch and Swing」を運営する長坂秀樹さんが効果的な股関節トレーニングを紹介している。
投球において股関節は、“動きの分岐点”の役割を担う。野球の動きのほとんどは股関節を介しており、柔軟性を高め可動域を広げることで体の力を効率よくボールに伝えられる。
球速アップにも繋がるため、投手は意識を高く持ってトレーニングを行う必要がある。長坂さんが推奨するトレーニングは、まず四つん這いになって片足を上げて股関節を回す。このシンプルなトレーニングが、パフォーマンス向上につながるという。
上げた足を真っすぐ張った状態にするのが重要。最初は前回り、次に逆回りで足を動かす。膝が落ちやすいので、しっかり上げることがポイントだ。大きく回すイメージで伸ばして円を描く。回す際の膝の位置は高く保ちたい。
「お尻や中臀筋や股関節、腹筋に刺激を入れてあげる。連動した動きになるのでピッチングの前に、まずここの筋肉を使っていきますよと体に教えてあげてます」と長坂さん。投球前に行うことで球速アップや怪我防止などにつながる。
このトレーニングを練習前に5分間でも取り入れることで体がスムーズに動き、より効率的な投球フォームを身につけられる。股関節の動きを意識した投球を小学生の時期から意識することで、伸びしろはさらに広がるだろう。
(First-Pitch編集部)
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