最速121キロ“大型左腕”は元ドラ1に「そっくり」 広島Jr.監督が期待するエース格

カープジュニア・三上琥太郎【写真:真田一平】
カープジュニア・三上琥太郎【写真:真田一平】

広島ジュニア、166センチ左腕の三上琥太郎は「今年のエースの位置づけ」

 26日に開幕する「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2025」で、広島東洋カープジュニアは球団OBの天谷宗一郎監督のもと、悲願の初優勝を目指す。監督として5回目の大会となる天谷監督が、チームを引っ張っていってほしいと期待するのは、三上琥太郎選手(6年=飛渡瀬バッファロージュニア)と隅田知希選手(6年=祇園オアシス)。投手の三上は最速121キロの大型左腕、主将を務める隅田は肩の強さが魅力の捕手だ。

 広島で17年間プレーした天谷監督は、三上くんを「球も速いし、僕のなかでは今年のエースという位置づけで考えています」と評価する。166センチの身長を生かし、最速121キロの力強い速球で押す本格派。左腕のしなりを上手く使った投球フォームは、かつて広島で活躍したドラフト1位左腕を思い出す。

 天谷監督は「投球フォームが入団したときの河内さんにそっくり。みんな言っています」と、名前を挙げたのは広島OBで現在は球団広報を務めている河内貴哉さん。1999年のドラフト会議で3球団競合の末、1位で広島に入団し11年間プレーした。怪我に苦しむことが多かったが、プロ5年目の2004年には8勝を挙げる活躍を見せた。

 小学6年で初めて121キロを記録した真っすぐは、捕手の隅田くんも「ノビもキレもあるいい球です。緩急を使ったピッチングができるのもすごいところです」と太鼓判。三上くんは「日本ハムの伊藤大海さんが好きなので、将来は伊藤さんのようにコントロールも良く気迫でチームを引っ張れる投手になりたいです」と夢を語る。成長著しい左腕は、ジュニアトーナメントでさらなる飛躍を果たしそうだ。

カープジュニア・隅田知希【写真:真田一平】
カープジュニア・隅田知希【写真:真田一平】

強肩が魅力の隅田知希「見てきた中でトップクラス」

 天谷監督が「5年間でトップクラスの捕手」と評価するのが、キャプテンも務める隅田くん。「肩の強さが1番の魅力ですね。そこは捕手に必要な部分ですし、これまで見てきた中でもトップクラス。打撃では長打も打てるので、プレーヤーとしての価値が高い選手だと思います」と期待をかける。

 隅田くん自身も「持ち味は盗塁阻止です」と語り、肩の強さに自信を持つ。理想に描くのは巨人の甲斐拓也捕手。「甲斐さんのように盗塁をたくさん刺して、キャッチングやリードの面でも投手に信頼されるキャッチャーになりたいです」と意気込む。

 捕手としてのポテンシャルが高いだけに、天谷監督の期待も自然と大きくなる。「すごく優しい子なのですが、コミュニケーションの面でその優しさが裏目に出ることも。もっと自分の意見を伝えてほしいと思うこともありますね。そこまで求めるのは酷かもしれませんが、言葉に自信というか力強さが加わってくるともっと成長すると思うので、自分が監督をしている間は伝えていきたい部分ですね」と、プレー以外の面での成長も求めていく。

 昨年のジュニアトーナメントでベスト4に輝いたこともあり、今年は過去最多となる250人の応募があり、広島県以外からの応募者も増えた。「母数が増えたので選考も悩みましたが、チームワークで勝っていく広島らしい野球を実践してくれる16人を選びました」と天谷監督。特定の選手に頼る野球ではなく、全員で勝利を掴み取る。精鋭16人とともに、大舞台で広島旋風を巻き起こす。

(真田一平 / Ippei Sanada)

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