【全選手紹介】マリーンズJr.は「投げて守るだけじゃない」 小林宏之監督が自信持つ“秀でた一芸”

小林宏之監督(左)とマリーンズジュニアナイン(c)C.L.M.
小林宏之監督(左)とマリーンズジュニアナイン(c)C.L.M.

NPBジュニアトーナメントが26日開幕、2025マリーンズジュニア選手紹介

 小学5、6年生によるジュニアチームNo.1決定戦「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2025」が26日から神宮球場と横浜スタジアムで開催される。21回目の開催となる今年は計16のジュニアチームが出場。4日間、日本一の座をかけて戦う。パ・リーグインサイトでは、同大会に出場するパ・リーグ6球団のジュニアチームを紹介する。千葉ロッテマリーンズジュニアの、チームの強みや注目選手などを聞いた。

「その全ては、勝つために。」というチームスローガンのもと、あらゆる全てを勝利へのエネルギーに変え、自分と向き合い、常にハイパフォーマンスを発揮できる選手を募集。約800人の応募の中から選考会を経て16人が選抜された。

 監督は2023年以来2年ぶりとなる小林宏之氏(球団OB、マリーンズ・ベースボールアカデミーテクニカルコーチ)が務め、コーチは栗田雄介氏(同テクニカルコーチ)と小川直人氏(同テクニカルコーチ)が務める。2025年の選抜選手16人は以下の通りだ。

1.糟谷悠(かすや・ゆう)海上学区スポーツ少年団・千葉県・内=キャプテン
「守備範囲が広く安定した守備が持ち味。打撃でもチャンスの場面で決めることができる気持ちの強さがある。キャプテンとして行動や声で仲間を鼓舞しチームを引っ張る」

2.三瓶蒼生(さんぺい・あおい)木刈ファイターズ・千葉県・捕内外
「正捕手として投手陣・ゲーム全体を引っ張る。肩も強く、安定した送球から盗塁阻止率も高い。打撃では主軸として一発にも期待できるバッター」

4.川野芽桜(かわの・めいさ)ASAIKIDS・UNITED・千葉県・内
「チーム唯一の女子選手。安定感のあるしなやかな守備が魅力。巧みなバットコントロールと思い切りのよいスイングでチームに勢いをつける打撃に期待」

6.片岡翔平(かたおか・しょうへい)稲丘ベアーズ・千葉県・投外
「リーチがあり高い位置から投げられる威力のある球が武器。打撃でも長打を狙えるパワーヒッター。攻守ともにチームの要の選手」

9.庄司慎之介(しょうじ・しんのすけ)磯辺シャークス・千葉県・投内外
「投手では力のあるボールで三振も多数。内野も外野もどこでも守れるユーティリティプレーヤー。走・攻・守すべてが持ち味の攻守の要」

11.飯高稜大(いいだか・りお)東金東クラブ・千葉県・投内外
「コントロールの良さとパンチ力のある投球が魅力。ピンチの場面でも仲間に積極的に声をかけ、チームの雰囲気を明るくしてくれる存在」

16.高津将真(たかつ・しょうま)薬円台リトルスター・千葉県・投捕内
「どこでも守れるユーティリティプレーヤー。投手としては防御率が一番低く野手でもエラーがほとんどない。打撃は小技から長打も期待でき、足も速く機動力をいかした攻撃ができる」

17.田中凱斗(たなか・かいと)三枚橋ファイターズ・埼玉県・投捕内外
「安定した守備で守りの要としてチームを引っ張る。両打ちでどちらでも力のある打撃ができるのが魅力。足も速く、機動力を生かした攻撃を展開できる」

18.市川葵陽(いちかわ・あおい)今井ジュニアビーバーズ・千葉県・内外
「内野の要。安定感のある守備が持ち味。左打者として器用に広角に打ち分けられるシュアな打撃も魅力」

21.下室輝瑠(しもむろ・ひかる)北川口アタッカーズ・埼玉県・投外
「チームNo.1左腕。打者に対して差し込むような角度のあるボールが武器。打撃は一発も期待できるパワーヒッターでチャンスメークも期待できる」

22.甲嶋舜(こうじま・しゅん)有吉メッツ・千葉県・捕内外
「勝負強い打撃が持ち味。最後まで手を抜かず全力でプレーする気持ちの強さがある」

25.山田唯斗(やまだ・ゆいと)真間ウエスタン・千葉県・内外
「常に豪快なフルスイングが持ち味! チームに勢いをもたらす勝負強い打撃を期待」

27.布留川新(ふるかわ・あらた)ASAIKIDS・UNITED・千葉県・投外
「外野手では守備範囲が広く、安定安心感のある守備が持ち味。投手では打たせて取るピッチングが持ち味。チームNo.1の俊足で、機動力を生かした攻撃ができる」

30.北村柚空(きたむら・ゆずく)増尾レッドスターズ・千葉県・投内外
「左の大砲! 左打者として広角に打ち分けられ、ミート力と長打力が武器。粘り強い打撃で出塁率の高さや勝負強さがあるバッター」

52.益田輝々(ますだ・きき)相生イーグルス・東京都・投内外
「果敢に攻める守備が持ち味で、ここぞの場面で力を発揮するメンタルの強さがある。副キャプテンとして声で仲間を引っ張り、チームに勢いをもたらすムードメーカー」

99.菅谷柊斗(すがや・しゅうと)共和琴田スポーツ少年団・千葉県・投内外
「投手としてプレッシャーのかかる場面でも安定感のあるコントロールと冷静なプレーが武器。一発が魅力のパワーヒッター」

「一番の強みは野球の基本“捕って、投げる”」小林監督が語る2025マリーンズジュニアの強み

◯千葉ロッテマリーンズジュニアチーム・小林宏之監督
 春日部共栄高から1996年のドラフト会議でロッテから4位指名を受けて入団。2005年は先発、2010年はクローザーとしてチームの日本一に貢献した。2006年ワールド・ベースボール・クラシック日本代表、北京五輪予選日本代表に選ばれ、2010年オフに阪神へ移籍。その後BCリーグ信濃、西武を経て2014年引退。2015年からBCリーグ・武蔵で投手コーチ。同シーズン途中から監督代行、2016年は同球団の監督を務め、選手の特徴を見極めた上での指導でNPBに選手を輩出している。2018年からマリーンズ・ベースボールアカデミーのコーチに就任。

――2025年マリーンズジュニアの強みは。
「やっぱり一番の強みは『捕って、投げる』っていう野球の基本の部分ですね。塁間をしっかり強い球で投げられる選手がそろっているので、キャッチボールを見ていても、身のこなしだったりバランスの良さを感じます。そこはチームとしての土台になっている部分かなと思います。あとはピッチャーやキャッチャーをやってきた選手が多いので、肩が強い子が多いですし、ボールの質もいい選手が多いですね。今年はそこに足が速いとか、スイングスピードが速いとか、何か一つ武器を持っている選手も加わりました。投げて守るだけじゃなく、いろんな形でチームに貢献できる選手がいる、そこが今のチームの良さだと思っています」

――注目選手は片岡選手、田中選手、高津選手の3選手。
「片岡選手は体も大きいですし、投げても速い、打っても飛ばせる。遠くへ飛ばせるというのは、ちゃんと体の使い方が分かっていて、ボールに力を伝えられている証拠だと思います。バットを強く振れるだけじゃなくて、投げる方も同じで、体全体を使ってボールに力を乗せられる。そういう部分はやっぱり天性のものもあるなと感じています」

「田中選手、高津選手は、まず身のこなしがすごくいいですね。足も速いですし、見ていて野球のセンスを感じます。まだ体は細いですが、試合や練習試合では内野手の他にピッチャーもやらせたりしていて、いろんなことができる選手です。今の段階で完成しているという感じでは全然なくて、これから体ができてきて、経験を積んでいけばもっと伸びてくる素材。そこが一番楽しみなところですね」

――NPBジュニアトーナメントへの意気込みは。
「やっぱり結果よりも準備の方が大事だと思っています。あとで『ああしておけばよかった』と思わないように、ここまでしっかり練習させてきました。本番では思い切って、楽しんでプレーしてくれればいいなと思っています」

◯NPBジュニアトーナメント
「子どもたちが“プロ野球への夢”という目標をより身近に持てるように」との思いから日本野球機構(NPB)とプロ野球12球団が主催し開催する、小学5・6年生による軟式野球の全国大会。NPB12球団、NPBファーム公式戦参加2球団、日本独立リーグ野球機構加盟2リーグによって選抜・編成された計16のジュニアチームが、プロ球団本拠地のスタジアムを舞台に日本一の座をかけて戦う。これまで数多くのプロ野球選手が輩出された「プロの登竜門」ともいえる大会で、今年で開催は21回目。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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