肩甲骨が不安定な投手は「浮き出る」 自宅で発見…肩肘の怪我につながる“異常”

野球肘障害治療の権威が監修…肩甲骨の安定性とチェックテスト
野球の投球動作において、肩甲骨はパフォーマンス向上と怪我予防の鍵を握る重要な部位だ。肩甲骨がしっかりしてないと肩・肘の障害につながってくる。慶友整形外科病院スポーツ医学センター長で、野球肘障害治療(トミー・ジョン手術)の第一人者として知られる古島弘三さんが監修した、自宅で簡単に行える肩甲骨の機能チェック法を紹介する。
肩甲骨は安定することで肩や肘への負担を軽減し、スムーズな腕の振りを支えている。肩甲骨周りの筋力が弱くなると、肩甲骨の内側の部分が出すぎてたり、異常な運動が起こるという。こうした不安定な状態で投球を続けると、本来発揮されるべき力が伝わらず、肘や肩に過度な負荷がかかって痛みを引き起こす。まずは現状の動きを背中側から観察し、異常がないかを確認することが重要だ。
具体的なチェック法は、まず、ペットボトルや2キロのおもりを両手に持って行う動作だ。両手を頭の上までゆっくりと上げ下げし、その際に肩甲骨の内側や下側がぐっと浮き出てこないかを評価する。浮き出てる選手は肩甲骨周りの筋力が弱く、安定化していないという判断になる。特に症状が強いと内側が大きく浮き出るため、保護者や指導者が後ろから見守ると変化に気づきやすい。
より負荷をかけた確認には、プランクの姿勢を用いたテストが有効だ。腕立て伏せのような姿勢から足を肩幅より少し広く取り、片腕を浮かせて反対側の脇に持っていく。この時、体を支えている側の肩甲骨が浮き出るかどうかをチェックする。いずれのテストも、まず投げる側(右投げの選手は右側の肩甲骨)を重点的に評価し、左右差を確認するとわかりやすいだろう。
小・中学生の場合、ペットボトル程度の負荷でも肩甲骨が浮き出ることが多い。もし浮き出しが見られる場合は、投げる方の腕を重点的にトレーニングし、安定化を図る必要がある。日頃から肩甲骨の状態を把握することが、長く野球を続けるための第一歩だ。
(First-Pitch編集部)
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