T-岡田氏が生涯オリを決めた理由 初めて明かす「FA騒動」の舞台裏…坂口氏も驚いた“登場”「出てきたやん」
元オリックスの坂口智隆氏(左)とT-岡田氏【写真:加治屋友輝】T-岡田氏は2019年にFA移籍を考えたという
現役時代、オリックスで苦楽を共にしてきた坂口智隆氏とT-岡田氏。対談企画の最後となる第3回では、ファンの声援で冷静さを取り戻した“FA騒動”、引退後の生活などについて語り合った。
坂口氏は近鉄、オリックス、ヤクルトの3球団でプレーし通算1526安打をマーク。一方、T-岡田氏はオリックス一筋19年で通算204本塁打の成績を残した。他球団への移籍を考えたことはなかったのか。
坂口智隆氏俺の場合は合併とか退団やったから。タイミング的にもFAを使うことはなかった。Tはめっちゃ迷った?
T-岡田氏迷ったっす。
坂口氏海外みたいなシステムやったらいいのにね。俺らがやっていた時はFAはまだ、ちょっと裏切り者扱いになる風潮がある時代やったから。今でこそちょっと緩和されてるけど。でも、やっぱり自分の権利やもんね。迷ったっていうのは2019年の時?なんか報道で見たもん。
T-岡田氏そうですね。あの時は怪我も多かったですし、1軍でも2軍でもそんなに試合に出てなかった。ある時、『一度、違うチームでやってみるのもいいんじゃないか?』みたいなことを周りから聞いて。その時に、僕は必要とされていないんじゃないかって思って。やっぱり選手は必要とされているチームでやりたいじゃないですか。求められる、必要とされている。大袈裟かもしれないけど、選手は命をかけてプレーしているので。
坂口氏それ、わかるよ。チームから必要とされていないって感じてしまうと、やっぱりモチベーションも下がるもんな。横一線で勝負させてくれ!って俺も思ったときはあったよ。チーム事情があるかもしれないけど、選手の立場からすればなぁ……。
T-岡田氏で、そんな時に記者にポロっと自分の思いを少し話したんですよ。そんな簡単な話じゃないし書かないやろなと思ってたら全部書かれて(笑)。まだ、シーズン中やったしファンの方からすれば何言ってんだ?って感じだったと思う。でも、僕はファンの方の声援で、生涯オリックスでプレーしようって決めたんですよ。
坂口氏え?裏切者みたいになってたのに?(笑)
T-岡田氏ちょうどマモさん(岸田護監督)の引退試合があって。当時、僕は2軍でリハビリ中で、シーズンも終わってたんですよ。奥さんとマモさんの引退試合の品物を買っている時に、コーチから電話があって。『岸田さんが、同期入団やし後ろで守らへんかって言ってるけど、どうする?』って連絡をくれて。ありがたい話ですし、守りたいですって。急遽1軍に上がったんですよ。守るだけかなと思ったら、代打からでしたから(笑)。やばい、なんもしてないのにって。
坂口氏そりゃ準備もなんもしてないのに打てるわけないよな。焦ったやろ。その試合、俺も見に行ってたよ。1軍でTが出てきたやんって。
T-岡田氏代打で登場曲が流れて。あんな記事(FA騒動)が出ていたから、絶対ブーイングされると覚悟してたんです。でも真逆で、今までで一番、声援がすごかった。そこで、涙腺も緩んでハッとしましたね。この球団でやりたい、やっぱり応援してくれてるファンの人たちのために。この人たちと優勝したいと思いました。その時に、こういう声援って、人の心をめちゃくちゃ動かすなっていうのはすごい感じましたね。
坂口氏ええ話すぎるから、ここはカットやな(笑)。でも、そのおかげで3連覇を経験できたんやもんな。
T-岡田氏もう本当に幸せな野球人生でしたね。なにも思い残すことはなかったです。
「ギャラはペイバック方式」T-岡田氏に突然のオファー!?
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)
坂口智隆のやるかやらんか
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