スパイクの効果を高める「中敷き」 野球用品専門店の店長お勧めは“2枚使い分け”
汗でべたつくと中敷きの滑り止め効果が低下
道具を使ってプレーする野球は、日頃のメンテナンスが大切になる。長く、ベストな状態で使うために、少年野球の時から道具に対する正しい知識や手入れの習慣を身に付けておきたい。あらゆるプレーに関わるスパイクの効果を最大限に高めるには何が必要なのか。野球用品専門店の店長が挙げたのは「水拭き」と「2枚の中敷き」だった。
水拭きしてもいいのか? 洗剤を使うのか? ユニホームの洗濯とは違い、スパイクの汚れをどのように落としていいのか分からない少年野球の子どもや保護者もいる。横浜市にある野球用品専門店「アサヒスポーツ」の平賀誠店長は「水拭きして、それでも汚れが残った場合はクリーナーを使うと良いです」と話す。
練習や試合後、まずはブラシで靴底までしっかりと砂や汚れを落とす。平賀店長が勧めるのは金属製のブラシ。それでも汚れが気になる場合は、よく絞ったタオルなどで水拭きする。最近のスパイクは大半が合皮で、水拭きしても問題ないという。少年野球でも増えてきた白いスパイクは汚れが目立ちやすいため、クリーナーを使うときれいになる。
日頃の手入れはスパイクを長持ちさせ、パフォーマンスアップにつながる。さらに、スパイクの効果を高めるために大切なのは「中敷き」。37年に渡り、3万人以上の選手のプレーを研究してきた平賀店長は「中敷きは2枚持つのがお勧めです」と説く。
足元を支えるスパイクは「走る」だけでなく、「打つ」、「投げる」など全てのプレーに影響する。中敷きはスパイクの中で足が滑るのを防ぎ、力強く踏み出したり、素早く方向転換したりする助けとなる。中敷きは汗でべたつくと滑り止めの機能が低下するため、平賀店長は2枚の中敷きを乾燥させながら交互に使うことを勧めている。
手入れも中敷きも、地味で目立たないかもしれない。しかし、道具への細やかな心遣いがパフォーマンスの違いに現れる。
(鉾久真大 / Masahiro Muku)
球速を上げたい、打球を遠くに飛ばしたい……。「Full-Count」のきょうだいサイト「First-Pitch」では、野球少年・少女や指導者・保護者の皆さんが知りたい指導方法や、育成現場の“今”を伝えています。野球の楽しさを覚える入り口として、疑問解決への糸口として、役立つ情報を日々発信します。
■「First-Pitch」のURLはこちら
https://first-pitch.jp/