王貞治に「似ている」 脱力打法で目指す3冠王…高校54発のドラフト候補が描く青写真
高校通算54本塁打の京都外大西・西村瑠伊斗外野手
京都に将来有望なスーパースラッガーがいる。高校通算54本塁打の京都外大西・西村瑠伊斗(にしむら・るいと)外野手だ。MAX147キロ右腕でもあり、当初は二刀流で注目を集めていたが、プロでは野手1本を決断した。あの王貞治氏の動画を見て、脱力打法を取り入れた男は夢、野望、目標も大きい。最終的には3冠王のヤクルト・村上宗隆内野手みたいになりたいという。それには……。自身が描くプロ1年目からの青写真。ドラフト指名からが本当の勝負と腕をぶしている。
投手への未練は完全になくなっていた。「3年に入ったときに147(キロ)が出て、もうちょっと伸びていったら、ピッチャーもやろうかなと思っていたんですけど、肩を痛めたのもあって思ったより伸びなかったんで、もう野手に決めました」。今夏の京都大会では6試合で18打数11安打、4本塁打、10打点。準決勝の龍谷大平安戦では8点を追う7回2死一塁の場面でもストレートの四球で勝負を避けられた逸材はバット1本で勝負に出る。
目標は大きく、3冠王だ。「将来は(ヤクルトの)村上宗隆選手みたいになりたい」と言い切った。ただし、段階を経てステップアップしていく計画でいる。「はじめのほうは、ヒット、ヒットで打率を残せる選手に、と思っています」。いきなり村上のようなホームラン量産を狙うのではなく、最初は安打の量産を目指す。そして「力ついて、トレーニングとかして、パワーもアップしていったら、ホームランも打てるような……」との青写真を明かした。
しかも時間をかけるつもりはない。「まずは1年目から1軍で出れるように、それがないとタイトルも何もないと思うんで」ときっぱりだ。痛めていた肩も「徐々によくなっていて、今は7、8割くらい」という。来年1月の自主トレまでには必ず10割にするつもり。「いけると思います。レーザービーム送球も? はい、肩には自信があるんで」。盗塁に関しても「隙あらば」とにっこり。3割30発30盗塁も「それもいけたら、いきたいです」と目を輝かせた。