遅刻も休みもOK…長靴で練習試合にも“理由” 日本一3度の少年野球チームが疑う常識
練習開始時間に選手そろわないのは“常識” 多賀少年野球クラブに密着
常識を疑うと可能性が広がる。滋賀・多賀少年野球クラブは練習の開始時間を厳守しない。前日の雨でグラウンドが柔らかい時は長靴で練習試合をスタート。少年野球の常識に捉われない辻正人監督の発想が選手の能力を引き出し、メンバーも約100人まで増えている。
多賀少年野球クラブの練習開始時間に、全ての選手がそろうことはない。30分以上遅れても慌てる様子もなく選手はグラウンドに姿を現す。家族旅行で休む子どももいる。辻監督は笑顔で、こう話す。
「ディズニーランドに行くので、土日は休みますという選手もいます。練習を休むことがストレスにならないようにしています。厳守するのは練習の終了時間くらいですね」
練習開始時間を「目安」にしているのは、選手たちはグラウンドまで保護者の車で来ているためだ。辻監督は「子どもには、どうしようもありません。親御さんも他のきょうだいがいたり、予定があったり様々な事情があるので、遅れても全く問題ありません」と語る。