「土を踏んだだけで最高でした」 パラボールで実現…中3男子が下りた”初のグラウンド”

障がい者約130人が参加したパラボール大会が開催【写真:川村虎大】
障がい者約130人が参加したパラボール大会が開催【写真:川村虎大】

参加した中日ファンの星創大くん「土が柔らかかったです」

 1人の中学生が、かねてより念願だった野球場でのプレーを楽しんだ。日本ポニーベースボール協会傘下の日本パラボールリーグ協会が主催する「第2回パラボールフェスタ」が、江戸川区球場(東京・江戸川区)で行われ、千葉・柏市立逆井中の特別支援学級に所属する星創大くん(3年)が参加。大の中日ファンで「福留(孝介)さんみたいなバッティングを目指しました」と笑顔だった。

 憧れのグラウンドは「意外と土が柔らかかったです。土を踏んだだけで最高でした」。11月16日、お気に入りの青い中日キャップを被り打席に立った。結果は2打席とも中前に抜ける強い当たり。それでも「65点です。1打席目は少し泳がされました」と自己採点は厳しめだ。

 愛知県出身の母の影響もあり、小学校から中日ファン。今年の夏休みには、母の実家に帰省し、家族でバンテリンドームに足を運んだ。石垣雅海内野手や岡林勇希外野手ら若竜の活躍もあり、試合は3-2で巨人に勝利。「いやぁ~、本当に素晴らしい試合でしたよ!」。最近のことのように興奮気味に話す。

 そんな星くんだが、野球経験は今までなかった。自分もプロ野球選手みたいにグラウンドで野球をやりたい――。思いは常に持っていたが、きっかけがなかった。そんな中、磯岡錦司校長が今回のイベントの参加を提案。「楽しみで仕方なかったです」。心が躍った。

参加提案の磯岡校長「大人と触れ合う機会を作ることが社会に出たときに役に立つ」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY