「空振りOK」 ロッテ・井口前監督と鳥谷敬氏が子どもたちに伝えた野球の楽しさ
井口&鳥谷氏は西東京市で野球教室を開催した
今季までロッテで監督を務めた井口資仁氏と、阪神やロッテで活躍し、2021年限りで現役を引退した鳥谷敬氏が3日、東京・西東京市の早大・安部球場で行われたタクトホーム株式会社主催の「GRAFARE(グラファーレ)ジュニア野球教室」に参加した。西東京市軟式野球連盟少年部に所属する11チームの小学6年生77人が参加し、貴重な時間を楽しんだ。
地元である西東京市で市民栄誉賞も受賞している井口氏が、地元の野球少年たちに指導した今回の野球教室は、昨年に引き続き2度目の開催。井口氏は「今日は地元でやらせてもらえてありがたい。西東京市からプロ野球選手が生まれてくれると嬉しい」と期待を口にした。昨年は井口氏のみの参加だったが、今年は“シークレットゲスト”として鳥谷氏が登場。参加した子どもや保護者から驚きと喜びの声が溢れた。
野球教室ではキャッチボールからノック、バッティング練習とたっぷり時間が設けられ、小学生たちは真剣な眼差しで2人からの具体的な指導を受けた。練習に先駆けて井口氏は「バランスよくやるのが今日のテーマ」とし、キャッチボールやバッティングで崩れがちな体のバランスを意識して練習することを呼びかけた。「野球に限らず、バランスはどんなスポーツをするのにも大切になる。だから、投げる・守る・打つということをバランスよくやることをテーマにしました」と説明した。
キャッチボールでは「相手の胸に届くまでがキャッチボール」と、チームスポーツでは自分勝手にならず相手を思いやることの重要さを教える場面もあった。「キャッチボールは野球の基本。今日の6年生たちはしっかりできていたので教えるようなことはなかったですね」と選手たちのレベルの高さに笑みをこぼした。さらにバッティング練習では下半身の使い方の重要さについて説きながらも「空振りOK」と失敗を恐れず全力でスイングすることの重要性を伝えた。
最後にはマウンドとホーム中間付近からライトに向かって2人のロングティーが披露され、井口氏は衰えぬ打棒で柵越えを連発。元プロ野球選手たちの圧倒的な飛距離に選手たちは目を輝かせた。閉会式では選手たちからの質問コーナーやサイン入りグッズの抽選会、写真撮影会が行われ、最後の最後まで大いに盛り上がった。
(木村竜也 / Tatsuya Kimura)
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