全国制覇した中学野球部で実践 手投げを解消して球に力を伝える「ゆりかごトレ」
今夏全国制覇した東京・上一色中で指導 トレーニングコーチの塩多雅也氏
打力が自慢のチームで投手力を底上げし、日本一に大きく貢献した。トレーニングコーチの塩多雅矢さんは、今夏の全国大会で初優勝した東京・上一色中の投手コーチを務めている。体の使い方を身に付け、力を無駄なく投球につなげる投手向けトレーニングを取り入れている。
上一色中は今夏、「中学生の甲子園」と呼ばれる全日本少年軟式野球大会で初めて頂点に立った。チームを率いる西尾弘幸監督が勝因の1つに挙げたのは、投手コーチの存在だった。
上一色中は打力を武器に、近年は毎年のように全国大会に出場している。さらにチーム力を上げようと、3年ほど前に投手陣の指導を依頼したのが塩多さんだった。
トレーニングコーチの塩多さんは、体の大きさにかかわらず、力をロスせずに投球する体の使い方を指導している。理想的な投球フォームを身に付けるため、様々なトレーニングを組み合わせているが、その中には投手向けの腹筋がある。
両膝を立てた腹筋の格好から、右投手であれば左手を真っ直ぐ下げる。そして、右手を左手にかぶせるようにしながら体を起こす。右腕が顎の下に入る形で腹筋する。この時に頭は軽く浮かせて、腹筋の動きにつられて横に流れないようにする。