三振とバントなし…総当たりリーグ戦の野球大会 大切にしたい“小さな”成功体験
「全力キッズベースボールカップ」で子どもたちが躍動
合言葉は「野球が上手い子もそうでない子も誰もが野球を純粋に楽しめる“公園やきゅう”を」。12月上旬、千葉・柏の葉公園野球場で幼稚園児を含む小学校低学年を主な対象としたキッズベースボール『全力キッズベースボールカップ in 柏 supported by ローリングス』が開催された。6チームが参加したリーグ戦で三振やバントはなしとルールを簡素化した背景には、野球人口の底辺拡大が狙いにあった。
参加したのは千葉・柏市の少年野球4チーム(松葉ニューセラミックス、新柏ツインズ、大船ボーイングJr.、四小地区少年野球クラブ)と埼玉の2チーム(さいたまインディペンデンツジュニア、ポジティブベースボールクラブ)の合計6チーム。総勢70人、保護者を含めると120人超がグラウンドで野球を楽しんだ。
1チーム5試合の総当たりのリーグ戦で、上位チームには野球用品の賞品も多数授与されるなど白熱の試合が繰り広げられた。始めたばかりの子でも参加しやすいように、という主催側の意向でルールはできるだけ簡素に。自チームのコーチがトスで投げた球を打つ。三振とバントはなし。守備側は散らばって、打ったボールを捕って、自チームの大人が守る一塁に送球するなど、基本はティーボールで使用するバットとボールで行い、1試合3イニングを行う形をとった。
大会を主催したさいたまインディペンデンツジュニアGMの島本隆史氏は、この大会の狙いを次のように語る。
「野球をする子どもを増やしたいという思いです。子どもに競技を続けてほしいと願うのであれば、幼少期の子どもたちに対して、いかに楽しくスポーツをさせるかがまず第一だと思います。やってみて楽しいと思えば、またやりたくなる。続けて行くうちに上手くなる。そうするともっとやりたくなる。このサイクルを周りの大人がどう環境づくりをするかが大事になってくると思います」