古巣相手に117球の熱投「涌井らしかった」 36歳の投球を西武レジェンドはどう見たか
19年目36歳が103球目に最速の150キロを計測
■西武 2ー1 中日(7日・ベルーナドーム)
ファンにとっては感慨深い対戦だった。プロ19年目で36歳の中日・涌井秀章投手は7日、古巣・西武戦(ベルーナドーム)に先発し、8回1失点の快投。しかし打線の援護なくチームは1-2で敗れ、今季3勝目を逃した。
今月21日の誕生日には37歳となる涌井が、力で押した。両軍無得点で迎えた7回、1死二塁のピンチを背負うと、3回の第1打席で右前打を許していた若林楽人外野手に対し、全4球ストレート。最後は外角高めの149キロを振らせ三振に仕留めた。
続く源田壮亮内野手には、カウント1-1から内角のスライダーを右前適時打され先制されたが、なおも続いた2死二塁では、外崎修汰内野手への4球目が、この日103球目にして最速の150キロを計測。続く5球目に、内角高めの148キロで詰まらせ、投ゴロに打ち取った。8回も続投して3者凡退で終わらせ、結局今季最長の8回、最多の117球で5安打2四球1失点に抑える熱投だった。
0-1で迎えた9回の攻撃で味方が同点に追いつき、涌井の史上29人目(現役ではヤクルト・石川雅規投手に次ぐ2人目)となる通算150敗目は消滅。その裏、2番手の祖父江大輔投手が西武の長谷川信哉内野手にサヨナラソロを被弾しチームは敗れたが、涌井の闘志あふれる投げっぷりは強烈な印象を残した。