世田谷西が“全国2冠”王手…21日に静岡裾野とシニア同士の決戦 ジャイアンツ杯準決勝
決勝戦は21日に東京ドームで…世田谷西は高崎中央ボーイズを逆転で破る
ともに逆転勝利で決勝進出を決めた。中学硬式野球の日本一を決める「第17回全日本中学野球選手権大会 ジャイアンツカップ」は19日、東京・江戸川区球場で準決勝2試合が行われた。第1試合は世田谷西シニア(東京)が高崎中央ボーイズ(群馬)に2-1、第2試合は静岡裾野シニアが中本牧シニア(神奈川)に7-3で勝利した。シニア対決となった決勝は21日、東京ドームで午後1時から行われる。
第1試合は世田谷西シニアが苦しい試合展開を制した。0-1の6回2死三塁、4番・安藤丈二(3年)が中堅へ同点二塁打を放つと、なおも2死一、二塁から6番・海澤海人(3年)が左前にしぶとく落とす決勝打。「セカンドランナーの安藤くんに『絶対一本で還れ』と言って、自分も絶対打つという気持ちで打席に入りました」と笑顔を見せた。
高崎中央とは新チーム以降、練習試合を4試合行い、全てコールド負け。吉田昌弘監督は「試合前に(高崎中央ボーイズの)から倉俣徹監督に『コールドじゃなかったらウチの勝ちですよ』と言っていたくらい。それを考えたらみんな上手になっているんでしょうね」と目尻を下げた。
これでチームは8月上旬に行われた日本リトルシニア選手権優勝に続く“全国2冠”に王手。大会後には中学硬式5団体の全国優勝チームが出場する「エイジェックカップ中学硬式野球グランドチャンピオンシップ」も控えており、最高の形で夏を締めくくれるか。
初の決勝進出…静岡裾野は宮澤和聖が好リリーフ
第2試合は静岡裾野シニアが初回に2点を先制され、なおも1死満塁とされるも、先発の佐藤大心(たいし・3年)に代わった宮澤和聖(とあ・3年)が連続三振に仕留めるなど、5回無失点の好リリーフ。打っても同点の4回1死三塁、左翼へ決勝適時打を放つなど投打で活躍し「全力で投げました。抑えられてよかったです。勝ち越し打はつなぐことだけを考えていました」と満足そうに振り返った。
春の公式戦では中本牧と対戦し0-5で完敗。佐藤裕徳監督は「選手に感謝です。(中本牧に)リベンジするという強い気持ちでやってくれました」と喜んだ。8月上旬に3年ぶりに出場した日本選手権は2回戦で札幌新琴似(北海道)に敗退しただけに、チームは日本一の栄冠に飢えている。
鮮やかな逆転勝利で勢いに乗る両チーム。世田谷西は4年ぶり3度目の優勝を、静岡裾野は初優勝を目指し、東京ドームで激突する。
(内田勝治 / Katsuharu Uchida)
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