「打者も投手も“大きい選手”を怖がる」 中学硬式野球の頂点に辿り着いたフィジカル強化

福岡・ポニー筑後リバーズの練習の様子【写真:編集部】
福岡・ポニー筑後リバーズの練習の様子【写真:編集部】

中学硬式日本一…ポニー筑後リバーズは医療従事者コーチ陣のもとで身体強化を徹底

 時に厳しく、時に優しく――。メリハリをつけた指導で子どもたちを成長させている。9月8日に行われた「2ndエイジェックカップ 中学硬式野球グランドチャンピオンシリーズ」で、中学硬式5リーグの頂点に輝いた「ポニー筑後リバーズ」(福岡・筑後市)の入部英徳監督が21日、野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」が実施するオンラインイベント「日本一の指導者サミット2024」に出演。成長期におけるメンタル強化・フィジカル強化の重要性を語った。

 日本一経験がある指導者を集めた5夜連続イベントの初日に登場した入部監督は、チーム方針について「あえて厳しく接する指導」だと口にする。大舞台で結果を残すために必要なことは、精神的なプレッシャーに打ち勝つこと。「私のノックに勝て、監督に勝てと言っています」。ノックでも様々な状況のなかで行い、外野からのバックホームはコリジョンも想定し一塁側を徹底している。

 ただ、ユニホームを脱げば「普通のおっちゃんに戻ります」と、子どもたちと談笑するなどオンとオフの切り替えを意識する。野球を熱心に教えながら、日中は精神科の看護師として働いている入部監督は「怪我をさせない。健康であることが大切」と、子どもたちの些細な変化を逃さない。

 練習では「日本一のハードトレーニング」を掲げる。週末練習の午前中は体力トレーニングがメイン。1500メートル走など持久力を高める練習もあれば、筋力アップを目的としたバトルロープやタイヤ押しなど様々なドリルを取り入れている。医療従事者がそろう指導陣のもと、成長期の故障には細心の注意を払いながら、午前はフィジカル向上に費やし、午後は技術練習というサイクルを1年通して継続する。

ポニー筑後リバーズの入部英徳監督(左)【写真:編集部】
ポニー筑後リバーズの入部英徳監督(左)【写真:編集部】

ポニー全国決勝で対戦したライバル指揮官も脱帽「選手がしぶとい、体力がある」

「打者も投手も体が大きい選手を怖がる。その萎縮をなくしたい。そうするためには自分たちが大きくなればいい。いい投手はマウンドで大きく感じる。中学生は成長期の痛みもあるので、大人がそこの判断をしっかりしないといけない」(入部監督)

 今夏のポニーリーグ選手権大会決勝で対戦し、この日のゲストコメンテーターを務めた関メディベースボール学院中等部の井戸伸年監督も、「(筑後リバーズは)選手がしぶとい、体力がある。我々も技術練習の前にトレーニングは重要視しています。筋力、体力がないと技術は身に付かない」と納得の表情だった。

 イベントでは視聴者の疑問に答える場面もあり、「小学生の時に身に付けてほしい技術は?」との質問に、入部監督はバントの打ち分け、井戸監督はトスバッティングと回答。2人とも「バットコントロール(のコツ)を見つけられる」と重要性を語っていた。

見逃し配信あり…ポニー筑後リバーズの指導・練習法を紹介!

 Full-Count、First-Pitchと野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」では、21日から5夜連続でオンラインイベント「日本一の指導者サミット2024」を開催中。

 小学生・中学生の各野球カテゴリーで全国優勝経験がある全11チームの監督を招き、日本一に至るまでの指導方針や独自の練習方法について紹介していきます。参加費は無料。見逃し配信もあります。登場予定チームなどの詳細は以下のページまで。

【日本一の指導者サミット2024・詳細】

https://first-pitch.jp/article/coaching-methods/20241011/8720/

【参加はTURNING POINTの無料登録から】

https://id.creative2.co.jp/entry

(First-Pitch編集部)

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