元広島の助っ人がメジャーで前人未到の復活劇へ レンジャーズを優勝に導くキーマンとなれるか
打線の強化に力を入れているレンジャーズ
2年ぶりの地区優勝を狙うレンジャーズは、このオフにプリンス・フィルダー(前タイガース)と秋信守(前レッズ)を獲得するなど、打線の強化に力を入れた。
昨季はチーム打率こそ2割6分2厘でア・リーグ4位につけたが、チーム打点は7位(691点)で二塁打以上の長打数は461本で9位だった。この数字から読み取れることは、シングルヒットで出塁しても、走者を生還させるタイムリーヒットに乏しかったということ。そこでパワーはもちろんだが、確実なバットさばきで中距離打を放てるフィルダーのトレード話に飛びついたというわけだ。
フィルダー獲得の代償として、1番打者を定位置としたキンスラーを手放したが、その穴を埋めるべく秋とFA契約。今季の予想打順は、別表の通りだ。故障者が出ない限り、打線が大幅にレベルアップされることは間違いない。
一方、昨季は故障者を多く抱えながらも、若手の奮起でチームを牽引した投手陣が、今季はチーム浮沈のカギを握る「X」要素となりそうだ。
当初の予定では、ダルビッシュ有とデレク・ホランドの2人が、先発ローテで左右の柱となる予定だったが、オフにホランドが左膝を負傷し、前半戦は絶望的となってしまった。ロン・ワシントン監督は、早々に開幕投手にダルビッシュを指名するも、その後が続かない。先発ローテ入りが確実なのは、弱冠22歳の左腕マルティン・ペレス、右腕アレクシ・オガンド。この2人も、確実に勝ち星の計算ができるかというと、正直なところ心許ない。
そこで期待されるのが、今季怪我からの復活を目指す34歳ベテラン、元広島カープのコルビー・ルイスの奮起だ。広島で2年過ごし、メジャー復帰を果たした直後、レンジャーズが2010、11年と2季連続ワールドシリーズ進出を果たした原動力となった。だが、ここから怪我の連続だ。