熱中症から選手を守れ! プレー中も「ネッククーラーOK」…全軟連が定めた“酷暑対策”

全日本軟式野球連盟が「熱中症予防対策ガイドライン」を設定
今年の夏も猛暑が予想される日本列島。夏休みなどに多くの大会が開催される少年野球では、子どもたちの健康管理が何よりも重要になる。全日本軟式野球連盟は今月1日、公式ホームページで「2025年熱中症事故防止に係るチーム活動および連盟(協会)の事業実施について」とする文書を掲載。ネッククーラーを着用してのプレーを可とし、暑さ指数(WBGT)が31度以上の日は「原則試合の中止」としている。
同連盟は「熱中症対策は夏季(7月~9月)に行うものと限定せず、安全に軟式野球を行うよう熱中症予防対策を」と呼びかけ、通知文を寄せた。その中で「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドライン(日本スポーツ協会)を参考に適切な措置を講じること」と要請している。
特に7、8月はWBGTが31度(危険=運動は原則禁止)を超える日が多く、「活動時間は朝や夕方の涼しい時間を中心に3時間以内にする」としている。WBGTや気温、湿度によって練習や試合実施の検討・中断・中止・時間変更などを柔軟に行うことも呼びかけた。
他にも選手の体調に十分注意すること、グラウンド内にテントなどの日除けを設置すること、十分な給水&休憩時間を設けること、身体冷却用の氷や水を準備することなどを定めた。
加えて「熱中症予防対策ガイドライン」も添付。WBGTが31度以上の日は、熱中症予防運動指針にならって「原則試合の中止」と打ち出している。一方で大会運営側の対応や試合中のクーリングタイムが十分に取られている場合は主催者の判断で実施できるともしている。ただ、WBGTが33度を超えた場合は試合を中止・中断する。
他にも全国大会でのWBGT計測実施時期や回数などを細かく設定。熱中症の予防対策や試合当日の対応などを細かく規定している。試合時間はWBGT値が高くなる時間帯(12時~16時)を避けることや、試合中にベンチ内外を問わずネッククーラーの使用を可能とした(接触等で破損しない素材のみ使用可)。
熱中症事故が多発している近年の夏。十分に対策を講じて野球を楽しみたい。
(First-Pitch編集部)
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