タオルのシャドーピッチングより効果的? 肘抜けも防止…実戦に近付ける“スティックドリル”

投球特化型アカデミー「NEOLAB」が推奨するシャドーピッチング
投球フォームの確認作業で行われる「シャドーピッチング」を、より実戦に近付けるには? 最速155キロを誇る内田聖人さんが創設した投球特化型アカデミー「NEOLAB」では、骨盤の回旋とリリースを意識させる、棒を使ったシャドーピッチングを推奨している。
シャドーピッチングといえばタオルを持って行うのが一般的だが、実際に投球する感覚とは多少のズレが生じる。そこで、同アカデミーで勧めているのが、適切なリリースにも繋がる「スティックシャドー」。肘が先に前に出る「肘抜け」を防ぎ、骨盤の回旋も意識させる目的があるという。
用意するのは30~40センチ程度の棒で、適度な重みのあるものを使う。やり方は至ってシンプル。利き手で棒を持ち、通常のボールを投げるように、軽く前にステップして振るだけ。特別な道具や環境がなくても、自宅で簡単に取り組める。
実施する際に注意すべきポイントが2つある。1つ目は「リリースの瞬間に、体の横のラインよりも肘が前に出ないようにすること」。同アカデミーの河内山拓樹コーチは「しっかりと頭の後ろで(ボールを)叩くようなイメージで行ってください」とアドバイスする。この動きを身につけることで、肩や肘への負担が減り、効率的な力の伝達が可能になる。
もう1つのポイントは、棒を振り下ろす際、踏み込んだ前足の膝が沈まないこと。前足がぐらつくと力が分散し、地面からの反力を投球に生かせなくなる。しっかり前足で支え、骨盤から上体を回旋させる意識を持つことが大切だ。より実戦的なシャドーピッチングで、投球向上を目指していきたい。
(First-Pitch編集部)
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