緊張で呼吸が浅くなる…対処法は? 走攻守に効果、松坂大輔氏が実践した“ゆっくり3回”

イベントに臨んだ松坂大輔氏【写真提供:松坂大輔BaseBallAcademy大阪】
イベントに臨んだ松坂大輔氏【写真提供:松坂大輔BaseBallAcademy大阪】

野球教室で少年、親、指導者に伝えたポイント

 西武やメジャーリーグなどで活躍した松坂大輔氏が7月27日に大阪府豊中市で「松坂大輔 Baseball Academy presented by ソニー生命」を開催した。現在はインターネットやSNSで技術に関するさまざまな情報を目にすることができるが、松坂氏は“乱立”する理論の中でも「大事な部分は変わらない」と野球少年に伝えた。

 現在、プロ野球OBはもちろん、多くの野球経験者が独自の理論や練習方法を公開している。“見る側”からすれば選択肢は豊富ではある一方、自分に合うものに出会うまでが大変な作業でもある。しかし、松坂氏は「今、野球技術の理論はたくさんありますが、大事な部分は変わらないと思います」と約30人の小学生に話しかけた。

「それは腹筋に力を込めて練習をすることです。投げる、打つ、走るときにお腹に力を入れてください。腹筋の力が抜けると速い球も投げられないし、打球も遠くまで飛ばないです」

 どんなプレーでも腹筋に力が入った状態であれば出力が上がり、よりよいパフォーマンスに繋がるという。効果のある練習法の一つとして、速いテンポで球だしをしてもらう「連続ティー」を、息を止めてやることを紹介した。お腹を意識したスイング、投球、ランニングをやることで質が向上すると伝えた。

 一方で「逆に試合では力をいれないようにしてください」という。お腹に力を込めるのはあくまでも練習の一環であり、実戦では「大きく呼吸をしてリラックスしてください。息を一気に吐き出すのではなく、細く長く吐く。ゆっくり3回やるだけで、だいぶ状態は変わると思います。バッターがチャンスで打席に向かう前にやるのもいいですよ」。プロの投手でもピンチでは呼吸が浅くなりがちで、松坂氏も実践していたと明かした。

 技術指導動画は世間に溢れているが重要な“軸”は変わらない。「平成の怪物」が示した指標だった。

(湯浅大 / Dai Yuasa)

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