小学生で覚えないと損…成功率高まる“独自バント練習” レギュラー獲得へ「必ず生きる」理由

バントを指導する小野東スポーツ少年団・園田達也監督(右)【写真:橋本健吾】
バントを指導する小野東スポーツ少年団・園田達也監督(右)【写真:橋本健吾】

「小野東スポーツ少年団」が実践する独自のバント練習

 中学、高校で必要になる“スキル”は全員に習得させる。兵庫・小野市の学童野球チーム「小野東スポーツ少年団」(以下、小野東)は、子どもたちが高学年やAチームに上がる際には必ずバントを基本から教えている。2016年に全国大会準優勝を果たすなど、主要大会で結果を残す園田達也監督は「今は必要なくても、必ず将来に生きてくる」と口にする。

 理想の打撃を求めて選手たちは様々な練習を行うが、バントも身に付けておきたい技術の1つだ。近年はノーサインやバントをしない野球が“流行り”となっているが、園田監督は「バントができることでチャンスが増えることもある。身につけて損はありません」と説明する。バントがきっかけで首脳陣の信頼を得て、出場機会を増やしていくケースもある。

 小野東は高学年や低学年からAチームに加わる選手に対し、独自のバント練習でスキルアップを促している。成功率を上げるため、練習ではバッターボックス前方の角部分にホームベースを置きラインを引く。そうすることで通常のファウルラインよりも打球を転がせる範囲が狭くなり、ラインに対して平行に転がす練習を重ねることで一、三塁方向への打ち分けが、より正確になるという。

 バント初心者にはピッチャーに正対し、ボールと自分の目の間にバットが入るイメージで構えさせる。高低に対応するには膝を柔らかく使うこともポイントの1つだ。

 バントは「決めて当たり前」と思われがちだが、成功率を上げるには確かな技術が必要になる。園田監督は「上のレベルになればなるほど『できて当たり前』と思われます。だからこそ小学生の間にできるようにしたい。しっかりバットが振れて、バントもできる選手になればいい」と、子どもたちの将来を見据えながら指導している。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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