打率&飛距離が向上するバットの“理想の角度”とは? 低学年に教えたい打撃の「原理原則」

小学生で覚えたい体とバットの理想の角度とは(写真はイメージ)
小学生で覚えたい体とバットの理想の角度とは(写真はイメージ)

下広志氏直伝、小学校低学年に「理想のスイング軌道」を伝える練習法

 打率を高めるスイングを身につけるために、小学校低学年のうちに知っておきたい「角度」がある。東京都内にある人気の野球塾「Be Baseball Academy」代表の下広志さんは、「スイングプレーン」と呼ばれる理想的なスイング軌道の習得のために、体とバットの角度に注目した練習法があるという。将来的な打率や飛距離向上を目指す上で、覚えておくべき“原理原則”を紹介する。

 下さんはまず、バッティングでは「速く、強く振ろうとすればするほど、回転する体の軸と振ったバットの角度は90度になります」と語る。強い打球を飛ばすためには、この90度の角度をまず意識することが大切になる。ただし、初心者や小学生低学年の子に言葉で説明するのは難しいため、初めはバットを持たず、体感して理解してもらう練習が有効だ。

 まずは、立って両手をぶらぶらさせた状態から回旋運動から始める。体全体を左右に弱く回しても、遠心力がつかず、腕は下を向いてプラプラと弱く振られたままだ。次に、グンと大きく速く回旋させてみよう。腕が次第に横方向に振られるようになり、体の軸と腕の角度が自然と90度に近づいていくのがわかるだろう。これが、強く速いスイングをするための重要な要素だ。90度と言っても理解できない子もいる可能性があるため、指導する側は、体と腕が「四角くなるように」「かっくんってなるように」など、わかりやすい言葉で伝えると効果的だという。

 次のステップは「顔を固定する」ことを意識して、同様に回旋動作を行う。実際の打撃では、顔はピッチャー方向を向いたまま体を回転させる必要があるため、「どこか1点を見て」顔・頭を固定させた状態で回すことが、正しいフォームへとつながる。この「固定される部分と動かす部分」の区別を理解することもバッティング上達の重要ポイントになる。

 これらはバットを持っての打撃練習の前に、ウオーミングアップとして30回程度繰り返すとよい。保護者や指導者は、動画を撮影して見せてあげると、選手たちにも理解しやすいだろう。バッティング動作の基本となるこれらの動きを通じて、理想的な「スイングプレーン」が自然と身につき、打率アップにつながるはずだ。

(First-Pitch編集部)

少年野球指導の「今」を知りたい 指導者や保護者に役立つ情報は「First-Pitch」へ

 球速を上げたい、打球を遠くに飛ばしたい……。「Full-Count」のきょうだいサイト「First-Pitch」では、野球少年・少女や指導者・保護者の皆さんが知りたい指導方法や、育成現場の“今”を伝えています。野球の楽しさを覚える入り口として、疑問解決への糸口として、役立つ情報を日々発信します。

■「First-Pitch」のURLはこちら
https://first-pitch.jp/

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY