低学年に多い素振りの“NG動作”とは? 量より質…正しい目線で覚える「理想の90度」

理想のスイングが身に付く素振りの正しいやり方とは(写真はイメージ)
理想のスイングが身に付く素振りの正しいやり方とは(写真はイメージ)

素振りの回数より質が大事…下広志氏が解説する理想の90度スイングの作り方

 小学校低学年の子どもたちの素振りでよく見られる問題が「下を向いてしまう」ことだ。人気野球塾「Be Baseball Academy」代表の下広志さんは「下を見たまま振ってしまうと、体勢が崩れて体が回りづらくなってしまう」と指摘する。強く速くバットを振れるのは、体の軸とバットの角度が「90度になること」だといい、顔をピッチャー方向に固定したまま体を回旋させることがまずは重要なポイント。素振りの段階から、量をこなすのではなく「なぜやるのかを大事にしてほしい」と指摘する。

 バッティングの基本となる素振りだが、ただやみくもに振るのではなく「どうやるか」が大切だ。下さんは「速く強く回転すればするほど、体の軸と振ったバットの角度は90度になる」と説明する。この「90度」こそが理想的な角度であり、顔を前に固定して胸をしっかり回すことで、自然とこの角度が作れるようになる。

 子どもたちが陥りがちなNG動作として多いのは、顔が下を向いて、バットが90度よりも下がりすぎるパターン。「上から叩け」という指導も、大根切りのようになってしまい、理想の90度の角度から外れてしまう例になる。

 そこで練習の際は「どこか1点を見続けながら素振りをする」ことを意識したい。指導者は前から見て、体とバットの角度が90度になっているかをチェックする。スマートフォンで前から撮影し、選手のスイングを確認するのも効果的な方法だ。

 素振りの回数は「20回〜30回ぐらい」で十分。下さんは「量をやるよりも、方向性を理解してやること」が大切だと話す。低学年は体が発達段階のため、無理に回数をこなすと怪我のリスクも高まる。回数よりも質を重視し、週1〜3回程度の頻度で楽しみながら続けることが、上達への近道となるだろう。

(First-Pitch編集部)

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