初心者によくあるスイングの“NG動作” 下半身主導の打撃が身に付く2つのティー打撃

スイングのブレを生むのは踏み込み足の“不安定さ”
打撃の確実性を高めるためには、無駄のない構えからスムーズな動作でスイングすることが求められる。巨人や第2回WBC日本代表でチーフスコアラーを務めた三井康浩さんが、子どもにスイング指導をする際に注意すべきポイントを解説。2つのメニューで、安定したスイングを習得する方法を伝えている。
野球を始めたばかりの子どもの中には、軸足(右打者なら右足)のかかとに体重が乗ったままスイングをするケースが多い。この状態だと、十分な体の回転を得ることができないため、三井さんは「これではインパクトで力が入らない」と指摘する。そこで提案するのが、体の軸を意識したスイング習得を目指すティー打撃だ。
真っすぐ立った状態から踏み込み足(右打者なら左足)を膝が90度になるように前に出す。しっかりと膝をロックすることが重要だ。その体勢からトスを上げてもらい、バットを振る。右打者なら右のお尻を回す意識を持ってスイングすることに注意する。膝が動いてしまうと、体がブレて軸が安定しないので、自然と体の中心を意識した動作を身につけることができる。
もう1つは、スクワットとジャンプを合わせたスイング。一度スクワットをしてから真上にジャンプして、空中でスイングの予備動作を作る。着地の際に、落下の反動も利用して下半身主導でスイングをするというもの。この練習のメリットは、着地する時は重心が安定している姿勢となるので、体の軸が適切な状態でスイングを行えることだ。三井さんも「(軸が安定している状態から)上体で振り出すのはNGです。下から回していくっていうのが基本です」とアドバイスしている。
この練習を繰り返すことで、体の「軸」への意識が高まり、理想のスイング軌道を習得できるようになる。日々の練習にも取り入れやすい2つのメニューにぜひ挑戦してほしい。
(First-Pitch編集部)
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