球速アップへ…意識したい“股関節の外側” リリースで強い捻り生む「両足パタパタ」

取手シニア・石崎学監督が推奨…股関節の可動域を広げ、上体の捻り生むドリル
骨盤と大腿骨をつなぐ股関節は人間が立ったり歩いたりする上で“要の部位”であり、野球においても重要だ。股関節周りの可動域が広ければ、投手ならより強い球を投げることが可能になる。全国制覇を5度成し遂げている中学硬式の強豪「取手リトルシニア」の石崎学監督が、効果的なドリルを紹介している。
石崎監督の本業はスポーツトレーナーで、怪我予防に細心の注意を払いながら選手を指導している。特に怪我のリスクの高い投手に対しては、肩甲骨周りや股関節周りの可動域を広げるためのドリルを多数作成。投手は日々メニューをこなし、パフォーマンス向上に繋げている。
その1つが、足を左右に“パタパタ”動かすドリルだ。まずうつ伏せになり、両足を肩幅より広げる。次に膝を90度に曲げ、両足を同じ方向に左右に動かしていく。骨盤はなるべく浮かせず、足をリズミカルに動かす。NG動作は膝が伸びてしまうこと。90度をキープすることが重要になる。
効いてくるのは体の外側部分。股関節は骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)に、大腿骨の先端にある大腿骨頭(だいたいこっとう)がはまる部分を指し、体の外側部分にある。この部分の可動域が広がると、投球は変わっていく。
「前の足(右投手なら左足)が固定された中で体を回そうと思った時には、ここ(股関節)が大元になってきます」と石崎監督は説明する。可動域が広いと、投球で踏み出し足が着地して固定される際に上体をより捻ることが可能になり、球速は必然的にアップする。
股関節というと脚の付け根の内側を想起しがちだが、外側に刺激を与えることも重要になる。この“両足パタパタ”を日々20~30回程度行うことで、パフォーマンスは大きく変わっていく。
(First-Pitch編集部)
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