球速アップに不可欠な「股関節の屈曲」 下半身主導のフォームが身につく“地味ドリル”

太ももを胸に寄せる動きが鍵…「軸足の沈み込み」を支える股関節の屈曲動作
投球動作において下半身主導の力強いフォームを身につけるには、股関節の柔軟性と使い方が鍵を握る。軸足に体重を乗せて沈み込む際、股関節が適切に機能していないと上体が突っ込み、パフォーマンス低下や怪我につながる。首都圏を中心に年間20校以上を指導し、動作改善指導に定評があるトレーニングコーチの塩多雅矢さんは、この問題解決のために「屈曲モビライゼーション」ドリルを推奨している。
このドリルの目的は、太ももを胸に寄せ、股関節の屈曲動作を習得することにある。投球時に軸足が沈み込んだ時に股関節が曲がる動きは重要で、この動きがスムーズに行えるかどうかがフォームの安定性に影響する。実際の投球動作に入る前に、この股関節の動きのベースを作ることが必要だと塩多さんは説く。
方法は四つ這いになり、両足の膝をつける。次に片方の足を後方に軽く持ち上げ、もう片方の足に被せるように寄せる。この時、地面に着いている膝を「しっかり押し付けておく」ことがポイントだ。その姿勢から浮かせた足を伸ばすように動かしていく。
動かす幅は2、3センチ程度。「やっているのが分からないぐらいの小さな動きで十分です」。大きく動かそうとすると他の部位に力が逃げるため、あくまで股関節の微細な動きを引き出すことに集中する。「股関節の奥の方が、“うにゅうにゅ”しているな」という感覚があれば適切にできている証拠だという。
この小さな動きを、左右の足それぞれ30回ずつ行う。地味で目立たない動きだが、股関節の深部にある感覚を呼び覚ますことが、投球時の軸足の粘りや安定感に直結する。子どもたちでも自宅で簡単に取り組めるため、日々のルーティンに加えたいメニューだ。
(First-Pitch編集部)
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