消費エネルギー激しい球児に大切な“補食” 飛距離アップに直結…成長を加速させる工夫

球児の体の成長に欠かせない食事の工夫とは(写真はイメージ)
球児の体の成長に欠かせない食事の工夫とは(写真はイメージ)

成長期の選手に大切な食事の工夫とは?

 少年野球において体を大きくすることは、打撃のスイング力向上や球速アップに直結する。成長期の選手は運動による消費エネルギーが激しく、通常の3食だけでは不足しがちだが、「うちの子はたくさんの量を食べられない」と悩む保護者も多いだろう。そこで、食事を細かく分ける「補食」を導入し、常に栄養を満たす状態を作ってあげたい。

・一度にたくさん食べられない子には、どのような工夫が必要か。
・補食として選ぶべき食材や、避けるべき食品の基準はどこにあるのか。
・食育を通じて子どもの意識をどう変えれば、成長を加速できるのか。

 横浜高校野球部の元寮母で管理栄養士の渡邊元美さんは、食べる量が動く量を上回ることが体格形成の基本であると語っている。小学生は内臓が未発達で一度に多くを食べられないため、1日のエネルギーを5回から6回に分けて摂取する「分食」が有効だという。例えば一口サイズのおにぎりや、ハムや卵を挟んだサンドイッチなど、できるだけ栄養価の高いものを選ぶことが大切。朝食を抜いたりする子も多いが、「自分の体は口にしたもので作られる」という意識を徐々に持たせることも大切だ。

 2024年に全国大会に出場した埼玉県越谷市の学童野球チーム「山野ガッツ」では、食育の導入が成果に繋がったという。低学年のうちはまず、栄養うんぬんより「食べる習慣」を身につけることを優先し、高学年から質を意識させる。タンパク質摂取には、安くて調理の手間が省ける魚肉ソーセージがおすすめの食材だという。また、運動直後の「ゴールデンタイム」に固執せず、24時間以内で均等に栄養を摂るなど、指導者による知識の更新も重要だとしている。

 栃木県の学童野球チーム「田沼アスレチックBBC」では、練習中に5回と小刻みに補食時間を設けているという。夏場は猛暑に見舞われる地域だが、おにぎりやバナナ、塩きゅうりなどを持参し、こまめに栄養を補給することで、熱中症や怪我の予防に繋げている。「体重が40キロを超えれば打球が外野を越す」といった具体的な目標を提示し、食事への意欲を高める工夫も欠かせない。保護者とのコミュニケーションの題材にもなり、家庭での食生活改善にも効果を発揮している。

 無理に詰め込むのではなく、理にかなった補食の習慣化こそが、故障を防ぎ高いパフォーマンスを発揮するための近道だ。専門家や学童チームの例を参考に、成長期の子どもの体づくりについて考えていきたい。

・少食な子には、1日の食事を5回から6回に分ける「分食」を取り入れ、無理なく総摂取エネルギーを増やす。
・低学年にはまず「食べる習慣づけ」を優先し、高学年になるにつれて段階的に栄養価などの質を高めていく。
・「口にするものが体を作る」ことを伝え、体重増加が飛距離アップに繋がるなど具体的な目標で意欲を促す。

(First-Pitch編集部)

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