ヤクルト入りのライバルとの再戦胸に プロ志望の左腕が大学で大きな一歩
リーグ戦デビューで輝いた東北福祉大の1年生バッテリー
仙台六大学野球春季リーグ戦第1節2日目。東北福祉大は東北大を10-0の6回コールドで下した。1年生の左腕・山野太一投手(高川学園)が5回を1安打9奪三振と好投。バッテリーを組んだ同じく1年生の小林亮太捕手(倉敷商)は3打数3安打3打点でリーグ戦デビューを果たした。
前日は4年生が活躍を見せた東北福祉大。この日は1年生バッテリーが輝いた。まずは山野。5回を投げ、許した安打はサード内野安打1本のみ。毎回の9三振を奪った。
まだ着慣れないユニホームでマウンドに立ち、緊張感のある中、先発デビューした山野は「不安もあったけど、終わって、ホッとしています」と安堵した。しかし「カウントを取るスライダーが入らず、3回は荒れたので課題が残りました」と、3回に出した2つの四球には反省。大塚光二監督も「四球を出すタイプのピッチャーじゃないので。もっとできる」と話し、次戦以降への期待を膨らませた。
昨夏、高川学園(山口)を初の甲子園出場に導き、履正社(大阪)と対戦。ヤクルト入りした寺島成輝投手と投げ合った。2回に4点を失い、1-5で敗戦。「悔しかった。(寺島と)もう1回、対戦するまでに強くなろうと思いました。プロを目標に福祉大に入りました」。山口を離れ、高川学園・藤村竜二監督(昨夏限りで退任)の母校である東北の名門へ。高校では145キロが最速だったが、この春のオープン戦では149キロをマーク。制球力のある投球で早々にチャンスをつかんだ。
この日は直球とスライダーのみで東北大打線を抑えた。スライダーに負けず劣らずのカーブもあるが、「(他校が)データを取っていたので見せないようにしようと思いました」と、まだ数種類ある変化球は封印した。