メジャーで高騰する報酬は“適正額”か? 田中将大は年俸総額歴代20位にランクイン
カーショーは「適正価格」
7位はレッズのジョーイ・ボット内野手だ。2010年から4年連続で出塁率リーグトップ、キャリア8年で6度の打率3割以上をマーク。好打者として安定した数字を残し、2010年にはリーグMVPに輝くと、2011年オフには10年総額2億2500万ドル(約265億円)で契約延長した。しかし、今季は62試合の出場にとどまっており、来季復活できなければ、現在31歳のボットの長期契約にも疑問の声が上がってきそうだ。
8位はリーグ最強左腕のクレイトン・カーショー投手。昨オフに7年総額2億1500万ドル(約253億円)で契約を延長。年平均が3000万ドル(約35億円)を超えたのは史上初だった。
ただ、カーショーについては大型契約の選手の中で珍しく「適正価格」との見方が多い。今季まで4年連続で防御率リーグトップ。ここ2年は1点台と驚異的な成績を残す。今年は開幕直後に負傷離脱しながら、21勝3敗、防御率1.77でドジャースを2年連続の地区優勝に導き、3度目のサイ・ヤング賞に加えてMVPも受賞した。
まだ26歳という若さも大型契約に批判の声が挙がらない理由の1つ。契約最終年の2020年の時点でも32歳で、投手としては下降線どころか、さらなる成績向上も期待できる年齢だ。
唯一の欠点は、ポストシーズンで結果を残せていないところか。昨年、今年と重要な試合で炎上しており、レギュラーシーズンで圧倒的な強さを見せているドジャースもワールドシリーズまでは進めないでいる。メジャーでは、10月に結果を残せない選手は評価が1ランク落ちるとされており、来季以降は目に見える結果が欲しいところだ。
9位のプリンス・フィルダー内野手も不良債権の一歩手前まで来ている。2011年オフにブルワーズからFAとなり、タイガースと9年2億1400万ドル(約252億円)で契約。1年目は打率3割1分3厘、30本塁打、108打点と結果を残し、カブレラとの3、4番コンビは驚異だった。