被安打・自責「0」は途切れたが……モイネロは鷹のブルペン救えるか
担当スカウトも力と技で勝負できると太鼓判
モイネロの武器は、最速154キロをマークした直球と鋭い変化球だ。担当スカウトは、力と技の両方で勝負できる投手だと太鼓判を押す。同郷の兄貴分であるデスパイネは、モイネロの初登板の際に、ベンチで腕を組んで見守った。2人の身長はほとんど変わらないが、デスパイネの方が体重は30キロ近く重く、体格差が目を引く。ことあるごとに微笑ましいやり取りを交わす2人は、早くも新しい名コンビになりそうな予感だ。
1軍昇格直後は、先発が早い回で降りた場合やチームが大きなリードを握っている状況で登板することが多かったが、僅差の場面でモイネロの名前が呼ばれるケースも増えてきた。五十嵐が怪我で離脱するなど、ここまで多くの試合を拾ってきた中継ぎ陣の負担が心配される福岡ソフトバンク。しかし途中加入のモイネロは蓄積疲労も少なく、連投も回またぎも献身的にこなす。長いイニングを投げられる可能性も見えてきている。
僅差の試合を拾えるかどうかが、ますます重要になってくる後半戦。信頼できる新戦力ほど頼もしいものはない。入団会見では、「自分でもすごく良い球を投げると思っているので、キューバにはこんなにいいピッチャーがいるというところを見せたい」と、力強いコメントをしていたモイネロ。その言葉通り、手痛い一発を浴びた経験を糧にして、福岡ソフトバンクのブルペンを救うことができるか。そしてその存在がパ・リーグの首位攻防戦にどのような影響をもたらすか。注視していきたい。