12球団の三遊間ベストコンビは? アウト率から各チームの守備の特徴を探る

ゾーン別のアウト率を、平均と比較する
ゾーン別のアウト率を、平均と比較する

広島は優れたデータ!? 三遊間コンビの守備状況を図示

 鋭い打球が多く襲うホットコーナーを担う三塁手――。幅広い守備範囲と強肩なくしてはアウトを稼げない遊撃手――。花形といっていい2つのポジションの守備がうまくいっているかどうかは、失点抑止への影響はもちろんのこと、そのチームに堅守の印象をもたらすものでもあるだろう。

 ゴロをどれだけアウトにしているかの数値を使って、どのチームの“三遊間コンビ”が、二塁と三塁の間を堅く守り抜いているかを考えてみたい。

 検討は、二塁から三塁までを11のゾーン(C~M)に区分し、各ゾーンで捕球された、もしくは通過したゴロ打球が、どれだけの割合でアウトになったかを示したグラフを使う。投手が捕球できるような、定位置の前方に転がったゴロは対象から外している。そうした打球の処理ももちろん技術は必要だが、左右に動いて捕球する、より野手の基本的な動作や力量と関わりの深い打球に絞り対象とした。

 黒の実線で示したのがNPB平均で、定位置に近いゾーンでは高く、そうでないゾーンでは低く、グラフがうねっている。三塁手であればD、遊撃手であればJ付近が定位置となり、そこから離れるにつれてグラフが凹んでいっている。

 これに、各球団の数値を重ね合わせると、どれだけ打球をアウトにしていたかの平均との差と、どのゾーンでアウトを獲っていたか、獲れていなかったかなどの傾向が見えてくる。図は巨人のものだが、遊撃手がカバーする二塁寄りは平均を上回っており強みであること、三塁手と遊撃手両者でカバーする三遊間の深めのゾーンで平均を割っており、弱みであることがわかる。

広島、オリックス、ヤクルト、日本ハムなどが好結果

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