1軍定着は“狭き門”、他球団で開花する逸材も…巨人過去10年のドラフト査定
2015年ドラ4宇佐見と2016年ドラ2畠は今季後半に1軍で貢献
○2015年
1位・桜井俊貴 投 立命館大学・0勝2敗0S0H 防御率6.03※
2位・重信慎之介 外 早稲田大学・99試26安0本4点15盗 打率.174※
3位・與那原大剛 投 普天間高・(1軍出場なし)※
4位・宇佐見真吾 捕 城西国際大学・21試14安4本8点0盗 打率.350※
5位・山本泰寛 内 慶應義塾大学・56試32安1本9点1盗 打率.222※
6位・巽大介 投 岩倉高・(1軍出場なし)※
7位・中川皓太 投 東海大学・0勝0敗0S0H 防御率5.00
8位・松崎啄也 内 日本製紙石巻・(1軍出場なし)※
育1位・増田大輝 内 徳島インディゴソックス・(1軍出場なし)※
育2位・小林大誠 捕 武蔵ヒートベアーズ・(1軍出場なし)
育3位・松澤裕介 外 香川オリーブガイナーズ・(1軍出場なし)※
育4位・田島洸成 内 武蔵ヒートベアーズ・(1軍出場なし)※
育5位・大竹秀義 投 武蔵ヒートベアーズ・(1軍出場なし)※
育6位・山下篤郎 投 鎮西高・(1軍出場なし、15年オフから登録名は橋本篤郎)※
育7位・矢島陽平 投 武蔵ヒートベアーズ・(1軍出場なし)※
育8位・長谷川潤 投 石川ミリオンスターズ・0勝1敗0S0H 防御率8.53※
合計16人もの選手を獲得。1位桜井は中継ぎ投手として期待が掛かる。2位の重信は引退した鈴木尚広にかわる「足のスペシャリスト」候補だ。今季は4位宇佐見が打てる捕手としてシーズン後半に浮上。5位の山本は守備を武器に1軍出場を果たしている。
○2016年
1位・吉川尚輝 内 中京学院大学・5試3安0本0点1盗 打率.273※
2位・畠世周 投 近畿大学・6勝4敗0S0H 防御率2.99※
3位・谷岡竜平 投 東芝・0勝1敗0S0H 防御率12.00※
4位・池田駿 投 ヤマハ・0勝2敗0S4H 防御率3.35※
5位・高田萌生 投 創志学園高・(1軍出場なし)※
6位・大江竜聖 投 二松學舍大学附属高・(1軍出場なし)※
7位・廖任磊 投 開南大学・(1軍出場なし)※
育1位・高井俊 投 新潟アルビレックスBC・(1軍出場なし)※
育2位・加藤脩平 外 磐田東高・(1軍出場なし)※
育3位・山川和大 投 兵庫ブルーサンダーズ・(1軍出場なし)※
育4位・坂本工宜 投 関西学院大学準硬式野球部・(1軍出場なし)※
育5位・松原聖弥 外 明星大学・(1軍出場なし)※
育6位・高山竜太朗 捕 九州産業大学・(1軍出場なし)※
育7位・堀岡隼人 投 青森山田高・(1軍出場なし)※
育8位・松澤裕介 外 香川オリーブガイナーズ・(1軍出場なし)※
この年も大量15人を指名。その中では、2位の畠が今季後半の先発ローテを担い、活躍した。池田駿も中継ぎ左腕として活躍した。
○2017年
1位・鍬原拓也 投 中央大学
2位・岸田行倫 捕 大阪ガス
3位・大城卓三 捕 NTT西日本
4位・北村拓己 内 亜細亜大学
5位・田中俊太 内 日立製作所
6位・若林晃弘 内 JX-ENEOS
7位・村上海斗 外 奈良学園大学
8位・湯浅大 内 高崎健康福祉大学高崎高
育1位・比嘉賢伸 内 盛岡大学附属高
育2位・山上信吾 投 常磐高
育3位・笠井駿 外 東北福祉大学
育4位・田中優大 投 羽黒高
育5位・広畑塁 捕 立正大学
育6位・小山翔平 捕 関西大学
育7位・折下光輝 投 新野高
育8位・荒井颯太 外 関根学園高
こうしてみると、大量に選手を獲得しているが、「相思相愛」のドラフト1位選手を除けば主力に育った選手は数少ないことが分かる。FA選手や外国人選手の補強が多く、1軍の層が厚いことが原因だが、他球団へ移籍した後に活躍した選手が多いことを見ても、いい素材は揃っている。3軍まで編成して育成に力を入れているだけに、若手選手にもう少しチャンスが与えられると開花する可能性はありそうだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)