ロッテ福浦&角中が語る“今”と大物新人・安田への期待

異彩を放つ職人が見る頂、「正解はある」

 途轍もないことを口にしたのは、現役選手で唯一、パ・リーグで2度の首位打者に輝いた経験のある角中勝也外野手だ。打撃に終わりはないのかと、打撃論の詰めで格言の確認を求めたところ、「正解はある」と切って返された。

「万が一、辿り着けたらそれが正解だと思っています」

「100%、無理ですけど」と直後に表情を崩しはしたが、その直前までは真顔。頭の片隅に、高き志が常にあることは、石垣島での春季キャンプ練習中の様子からも窺えた。インタビューが行われた2月上旬から、鬼気迫る様子で一心不乱に打ち込む姿は、全打席で正解を得ようとする求道者そのもの。そのバッティングは、福浦をして「別格」と言わしめる。

「タイミングがしっかり取れていないと、何を言われてもできないと思います」

 角中の打撃の根幹にはタイミングの取り方がある。幹を作ることで「新しく教えてもらうことが理解できるようになった」。枝葉を広げるための、試行錯誤は今も続く。打撃フォームは毎日、修正と変更を加えているが、その違いは映像を見ても分からないほど多岐にわたり微細に及ぶ。

 基本的には「その日の感覚」に身を委ねる。相手投手をイメージすることもあれば、疲労のたまった身体の状態に因ることもある。昨日は良かったものが、今日になるとしっくりこないこともざらだ。今季からバットを変えるが、その理由も一言「気分」。変えることをいとわない姿勢に、根ざした幹に対する確信が透けて見える。今季は、どのようなバッティングで魅せてくれるだろうか。

「この時期は強く振るのが目的。金森(栄治)さん(1軍打撃コーチ)も『サファテ(福岡ソフトバンク)の高めの球を打てるように』と皆に日々、言っています」

ドラ1安田への期待「凄いスイング」「打球が速い」

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