MLB通ドラマー、オカモト“MOBY”タクヤの記者体験リポート(Dバックス編その1)
ダイヤモンドバックス本拠地を訪問、グラウンドに降り立つと…
1時間ほどのキャンプ地巡りを経てホテル到着。休憩を挟んで、15時にアリゾナ・ダイヤモンドバックスの本拠地、チェイスフィールドへ。プレスボックスに行くと、日本人記者の方が我々2人の他にお二方いらっしゃり、自己紹介しつつボクの経緯を話すとお二方とも非常に興味を持っていただきました。大谷翔平選手を取材するために日本から沢山の記者が取材に訪れている一方、アリゾナにも取材に来ていらっしゃる日本人記者の方々を目の当たりにし、現場で生の情報を仕入れて発信することがいかに大事なのか、そして価値があるのか、現地に来て理解することができました。ボクの仕事に置き換えてみると、その土地その土地に訪れてライブをする、ということと、大きな括りにおいては一緒なのかもしれませんね。
さて、グラウンドに立ってみると、開閉式の屋根が随分と高く感じるからなのか、全体的にデカい! という第一印象。外の茹だるような暑さに比べて球場内は空調が効いていて、そして天然芝なので非常にいいとこ取りをした感じ、つまり快適!
フィールドを見渡すとブルペン陣が合同でアップしていて、その中に平野佳寿投手を発見。通訳のケルビン・コンドウさんとリラックスした感じでキャッチボールをしていました。15時半過ぎにクラブハウスへ移動し、アップを終えてロッカーの前でくつろいでいた平野佳寿投手にお願いし、早速取材スタート!
6月1日の時点で11試合連続無失点と好投を続けていた要因を伺うと「特に好調だとも思ってないですね。日本にいる頃から、普段から自分が『今、自分は好調だ』と思ったことがないんです。自分の身体を毎日しっかり整え体調を維持し、それを持続させている感じです」とのこと。「オリックスでも自分のペースで調整をさせてもらえていたけれども、アメリカに来てからより一層、自分のペースで調整させてもらえていることが、自分自身にフィットしています」と語ってくれました。
日本人投手がアメリカに来て悩むことの1つにボールの違いがありますが、本人は全く気にしてない様子。ダイヤモンドバックスは今年からフェニックスの乾燥する気候に対応すべく、試合球を事前に加湿器に入れて投手の手に馴染みやすくさせているそうです。でも、平野投手は「初めてなんでよく判らないんですよねー」と、これまた特に気にしていない様子。「オフの時間の過ごし方もほぼ日本と変わらず、電子版がアメリカでも購入できるのでマンガを買って読んでます」と話していました。
ボールや環境の変化、そしてオンとオフなど、日本とアメリカでの違いをあまり気にせずマイペースを持続していることが、アメリカで功を奏しているのではないか、と取材をさせていただいて感じました。そしてこのまま好調を持続すれば見えてくるのが“ミッドサマー・クラシック”ことオールスター。平野投手にそのことを伺うと「いやぁ、全く気にしてないですね。そんな余裕はないんで……。1試合1試合、しっかり投げていくだけです!」と、どこまでもマイペース。その姿勢にボクは非常に好感を覚え、もっと応援したい!と思いました。