下関国際の徹底した初球見送り、39球中37球振らず…データで見る甲子園

球種割合と球種別のZone%、空振り率、見逃し率
球種割合と球種別のZone%、空振り率、見逃し率

MLBレイズを思わせる日大三の継投策

◇日大三 8-4 奈良大付属

○攻撃指標
【日大三】
打率.353 OPS .934 wOBA 0.415 P/PA 4.09
O-swing% 20.2%(前試合 6.9%)
Z-swing% 52.9%(前試合 66.7%)
Z-contact% 87.0%(前試合 97.0%)

【奈良大付属】
打率.182 OPS .573 wOBA .293 P/PA 4.57
O-swing% 30.1%(前試合 31.0%)
Z-swing% 64.5%(前試合 84.3%)
Z-contact% 87.8%(前試合 88.6%)

○日大三・河村唯人投手の各指標
6回 打者27 投球数122 WHIP 1.33
ストレート平均球速135.8キロ 最高140キロ
▼配給割合
高め 38.1%
中 16.8%
低め 45.1%

2試合通算 WHIP 1.00 GO/AO 1.8

 この試合でも打線が機能し、大量得点で勝利した日大三高ですが、ここでは投手陣の継投に注目します。

 日大三高の先発は2年生の井上広輝投手。右肘の故障明け初のマウンドでしたが、最高球速150キロをマークし、平均球速は1回が144キロ、2回が144.9キロ、3回が139キロのピッチングで4三振を奪取し、奪三振率は12を記録。このまま先発を全うするかと思われましたが、打者一巡したところで河村投手に交代。まるで、救援投手を先発させ、一巡したところで本来の先発投手を登板させるタンパベイ・レイズを彷彿とさせる起用法でした。

 河村投手は最高球速こそ140キロですが、全ての球種で10%以上の空振りが取れる投球術で井上投手以上のハイペースで三振を奪い、チームの勝利と東京勢甲子園通算300勝達成に貢献しました。なお、河村選手の2試合通じての奪三振率は15.5です。

 奈良大付属も3ランホームランを含む4得点で甲子園を沸かせましたが、初戦、第2戦ともO-swing%は30%台で、ボール球に手を出してしまう点は改善されなかったようです。

スライダーに磨きかかった龍谷大平安の小寺、空振り率は28%

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