運命のドラフトまであと3日 12球団の補強ポイントを分析、1位指名は誰?
中日は根尾の1位指名公言も、補強ポイントは即戦力投手?
◯中日
6年連続Bクラスに沈み、低迷が続く中日。戦力編成を見ても、投手、野手ともに層は薄い。チーム打率.265はリーグ2位だったが、ビシエド、アルモンテの外国人と平田の活躍によるところが大きい。一方でチーム防御率4.36はリーグ最下位。特に先発は、ガルシアが13勝を挙げたが、これに続くのが松坂と笠原の6勝。即戦力投手を豊富に加えたいところではあるが、すでに準地元の岐阜出身である大阪桐蔭の根尾の1位指名を公言。地元のスター候補ということで理解はできるが、根尾の本職の遊撃には24歳の京田がおり、二刀流としてプレーさせるか。根尾を獲得できれば、2位以下で投手を加えていきたい。
◯阪神
17年ぶりの最下位に終わり、金本知憲監督が辞任、矢野燿大2軍監督が1軍監督に昇格するという激動のオフを迎えている阪神。チーム防御率4.03はリーグ2位、才木や小野といった若い力もおり、投手力はまずまずと言える。甲子園のスターということで、金足農の吉田という選択肢もあるが、やはり補強ポイントは野手だろう。中核を打つのが外国人と福留、糸井といったベテランで、大山や中谷も殻を破り切れていない。遊撃では糸原が成長を見せており、チームのニーズに合うのはユーティリティー性のある大阪桐蔭の根尾か、外野手の藤原か。
【パ・リーグ】
◯西武
10年ぶり22度目のリーグ優勝を果たした西武。792得点を叩き出した打線は強烈だが、クライマックスシリーズでは5戦で44失点と投手陣が崩壊して敗退。ペナントレースでもリーグ最下位のチーム防御率4.24だった投手陣をまず真っ先に補いたい。今季は途中加入のヒース、マーティン、小川らがいなければ、もっと厳しい戦いが続いていたはず。さらに、菊池雄星のメジャー挑戦を容認する方針で、即戦力の上茶谷、甲斐野、梅津の東洋大トリオ、日体大の松本あたりがニーズに合致する。将来のエース候補、スター候補として吉田を狙い、2位以下で即戦力の補強を目指しても面白い。野手は若手にも楽しみな素材がいるだけに、投手中心に指名したい。
◯ソフトバンク
2年連続のリーグ優勝を逃したものの、下克上で日本シリーズを果たしたソフトバンク。今季は投手陣に故障者が相次ぎ、苦しいシーズンとなったが、チームにとっての課題は野手だろう。2011年の武田から、東浜、加治屋、松本裕、高橋純、田中、そして昨年の吉住まで7年連続で投手を1位指名した。投手はそういった若い芽を育て、そろそろチームの将来を担う野手が欲しい。筆頭は大阪桐蔭の根尾か。今宮の後継者としても考えられるし、状況によっては積年の課題とされている“ポスト松田”として三塁も任せられる。今季も大竹が台頭したように育成選手が戦力となっているだけに、育成ドラフトでどんな選手を指名するかも注目だ。