「ちょっとずつNYに近づいてる」―開幕直後に3Aで大暴れした加藤豪将の現在地

現在はヤンキース傘下2Aトレントンに所属する加藤豪将【写真:編集部】
現在はヤンキース傘下2Aトレントンに所属する加藤豪将【写真:編集部】

打率低迷で「落ち込むことも」あるが…「コントロールできるところをコントロールする」

 ヤンキース傘下マイナーの加藤豪将内野手は今季、開幕直後に初めて3Aスクラントンでプレーし、圧倒的な活躍を見せた。その後は、ロースターの兼ね合いもあって3Aと2Aトレントンを行き来する日々が続き、成績も下降。現在、両クラス通算で74試合に出場し、打率.225、7本塁打、23打点という成績になっている。ただ、メジャーまでの距離は確実に近づいている。

 シーズン後半戦のスタートを加藤は2Aで迎えた。今季はまだ2Aでの出場試合数が少ない中で打率.154と1割台に低迷。「スコアボードを見てバッティングアベレージだけを見るともちろん落ち込むこともある」と率直な胸の内を明かすが、一方で95マイル(約153キロ)以上の打球を打つ「ハードヒット率」は落ちていない。このデータがあるからこそ加藤は自分自身を見失っていない。

「数字はあまり良くないんですけど、スイングとハードヒット率が結構いいので、あとはちょっと運が来てボールが(いいところに)落ちればいいだけだと考えています。(打率とは)違う数字を見ると、3Aの時とあまり変わってないので、できるだけハードヒットを打って、あとは(野手がいないところに)落ちるか、落ちないか。(自分は)できるだけコントロールできるところをコントロールするだけです」

 開幕直後の活躍は鮮烈だった。初の3Aで安打、ホームランを量産。17試合に出場した5月3日(同4日)の時点でシーズン最高の打率.367に到達し、6本塁打、14打点、OPS(出塁率+長打率)1.122という驚異的な数字をマークした。40人枠に入っていないため、メジャー昇格には高い壁があったものの、ヤンキースに怪我人が続出していた状況の中で地元メディアからも“昇格候補”として名前が上がったほど。2013年にドラフト2巡目で指名され、マイナーで苦労を重ねてきた「カトウ」の名前は注目を浴びた。

3Aでホームランを量産できた理由は…「逆方向へ打つのは前から得意」

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