ロッテ入り鳥谷の一問一答、古巣の阪神へ恩返し誓う「甲子園でプレーする姿を」
新天地決定は3月まで決まらなかった「それでもしっかりできるところを見せることが自分の使命」
──ここまで所属先が決まらなかった心境は。
「シーズンが始まるまでにどこも(受け入れ球団が)なければ引退でした。たくさんの人たちのおかげで、この瞬間まで待つという選択ができた。自分1人ではできなかった。関係した人たちに、このチャンスを生かして恩返しできたらなと思います」
──キャンプに参加していないという現実がある。新型コロナウイルスの感染拡大で公式戦開幕の時期は不透明だが、「開幕に間に合わせる」という気持ちは。
「開幕に合わせたいというより、しっかり自分の現状を確認しながらベストな状態に持っていきたい。今は(練習で)数多く打ち、数多く守っていきながら開幕を目指せたらなと思います
──オープン戦期間も終盤に入ったこの時期の入団となった不安は。
「自分がこの時期に入って、それが難しいかどうか分からないが、この時期に入って、それでもしっかりできるところを見せることが、自分の使命かなと感じる。これからそういう選手が出てきて、ここまで待って入ってもそこから活躍できることを、最初の形として自分ができたらいいと思います」
──井口監督の現役時代には一緒に自主トレを行うなど、以前から親交が深い。
「選手同士のときは、同じ内野手として勉強させてもらった。今回は監督と選手という立場なので、選手として監督の力になりたいし、胴上げできたら最高かなと思います」
──パ・リーグで対戦したい投手は。
「パ・リーグはDH制ということもあって、いいピッチャーが多い印象。そこらへんを自分がどう克服していけるか。対戦したいピッチャーとしては、ソフトバンクで1歳上の和田さんがやっていますので、対戦できたらいいなと思っています」
──古巣の阪神のファン、選手も移籍先決定を喜んでいる。
「昨年1年間、本当に阪神ファン、阪神の選手にたくさん勇気づけられた。今年交流戦が行われる甲子園で、プレーする姿を見せることが恩返しかなと思います」
──若手の手本となる上で、聞きに来てもらいたいか、それとも自分の方から語り掛けたいか。
「聞きたいと思う人がいればどんどん言いたいが、チームの雰囲気、個々の考え方がある。状況によって必要なことを選択したい。言った方がいいなという場面は言いますし、そううものが欲しい人には話します」
──ZOZOマリンスタジアムでプレーすることについて。
「当然、風が強いのは感じる。打席では風によって(投手の投げる球に)変化の違いがある。守備に関しては、ホームグランドが人工芝になるので、プレーというより疲労感がどうかということを確認しながらやっていきたい」
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)