高卒2年目は超一流への「分岐点」!? 松井秀、ダルビッシュ、大谷らがブレーク

巨人坂本は2年目の2008年に全143試合に出場、チームの逆転優勝に貢献

〇涌井秀章投手(2006年、西武)26試合、12勝8敗、178回、136奪三振、防御率3.24

 涌井はプロ1年目の2005年こそ13試合で1勝6敗、防御率7.32とプロの壁に跳ね返されたが、翌06年には早くも先発ローテーションに定着して一線級の成績を残す。07年には高卒3年目にして213回を投げ、17勝10敗、防御率2.79という成績で最多勝を受賞。獅子のエースとして翌08年の日本一にも貢献すると、09年にも16勝6敗、防御率2.30で2度目の最多勝に輝き、自身初となる沢村賞の栄誉も手にした。

 06年から5年連続で2桁勝利を記録するなど先発として活躍を続けていたが、12年シーズン途中にクローザーに配置転換されると30セーブを記録。改めて能力の高さを示した。14年にロッテへ移籍してからは再び先発に固定され、15年には15勝で自身3度目の最多勝。新天地でもエースとして活躍した。20年からは3球団目となる楽天に移籍、ベテラン右腕の今後の活躍にも期待だ。

〇前田健太投手(2008年、広島)19試合、9勝2敗、109回2/3、55奪三振、防御率3.20

 プロ1年目の2007年は1軍登板がなかったものの、その年のオフに球団からエースナンバーの「18」を与えられる。期待に応えて2年目に飛躍、シーズン途中から先発に定着して及第点以上の成績を残す。翌09年には8勝14敗に終わったものの、193回で防御率3.36と安定した投球を継続。10年に最多勝、最多奪三振、最優秀防御率の投手3冠に輝き、沢村賞も獲得するなど、一躍スターダムを駆け上がった。

 その後も広島のエースとして活躍を続け、最優秀防御率3度、最多勝、最多奪三振、沢村賞がそれぞれ2度と素晴らしい成績を残す。16年にドジャースに移籍してからも活躍は続き、同年にはMLB1年目ながら16勝を記録。その後も先発と中継ぎの双方で奮闘し、ポストシーズンでは勝負強い投球でセットアッパーとしても活躍。渡米後の4年間で3度の2桁勝利を記録するなど、強豪チームの中でも確かな存在感を放った。

〇坂本勇人内野手(2008年、巨人)144試合、134安打、8本塁打、43打点、10盗塁、15犠打、打率.257、出塁率.297、OPS.650

 プロ1年目の2007年は4試合の出場にとどまったが、08年に早くもレギュラーを獲得して全試合出場。チームの逆転優勝に大きく貢献すると、以降は巨人の不動のショートとして走攻守にわたって活躍を続けていく。09年には打率.306をマークし、10年には打率こそ.281に落としたものの31本塁打を放った。12年には173安打で自身初の打撃タイトルとなる最多安打を手にした。

 その後も守備の負担の大きい遊撃手を務めながらレギュラーとして出場を続け、16年には打率.344、出塁率.433で首位打者と最高出塁率の2冠を獲得。19年には自身初の40本塁打を放ってチームのリーグ優勝にも大きく貢献し、初のリーグMVPに輝いた。名実ともに2010年代の巨人を象徴する選手の1人となり、攻守にわたって華のあるプレーを見せて主将としてもチームをけん引し続けている。

大谷は投手で規定投球回に到達して11勝、打者で10本塁打&打率.274をマーク

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