生イチローに「高揚感で麻痺」 米記者が鮮明に記憶するレジェンドの“粋な計らい”
マリナーズからプレゼントが、イチロー氏のサインボールが自宅に届けられる
ボー氏は、食中毒のため当日一緒に観戦できなかった父親のためにエッセイを書いて、試合の数週間後に迫っていた“父の日”にこれをプレゼントした。父は、ボー氏の幼少時にルー・ゲーリッグ、カーク・ギブソンら名選手の話をしてくれたという。また、母親は当時のマリナーズCEOであるハワード・リンカーン氏に手紙を送り、ボー氏が書いたエッセイを同封。ボー氏のイチロー氏に対する思いを伝えたという。
この試合の1か月後、ボー氏は家族旅行に出かけた。「その2週間後、家族がセントルイスの自宅に戻ると、ミディアムサイズの箱が家のドアの側で私たちを待っていた。箱の角にはマリナーズのロゴが描かれていた。混乱しながら、私は母の顔を見た。優しい笑みを浮かべながら、『開けてごらん』と母は言った」。
「リンカーン氏は母からの手紙を読んでいた。彼はそのエッセイに感動し、イチロー本人にそれを渡すことを約束していた」。箱の中には、プラスチックケースで保存された新品の野球ボールが入っていた。「白くて滑らかな(ボールの)革に、青色で刻まれた(イチローの)サインが私の眼に入ると、母はニッコリ笑った」。
ボー氏とイチロー氏を巡る心温まる物語。イチロー氏が多くの人から愛され、リスペクトされる理由だろう。
(Full-Count編集部)