衰え知らぬ西武・中村剛也の凄さ 豪快弾と勝負強さを生み出すものとは?

長距離砲としては歴代でもトップクラスのタイトル獲得歴

 和製大砲として長年にわたって活躍を続け、数多くのタイトルを獲得してきた中村。その実績は現役選手のみならず、歴代選手の中でもトップクラスと呼べるものだ。通算6度の本塁打王という数字は、王貞治氏の15度、野村克也氏の9度に次ぐ、歴代単独3位の多さとなっている。

 また、打点王4度という数字も歴代6位タイの多さであり、そのタイトル獲得歴は過去の名選手たちの中でも上位に位置している。中村は2000年代後半から2010年代にかけて、まさに圧巻の活躍を見せ続けたが、その活躍はNPBの歴史を見渡しても特筆すべきものだったと言えそうだ。

 中村といえば、満塁の場面における圧倒的な活躍ぶりが印象に残っている人も多いことだろう。2015年に通算満塁本塁打の最多記録を更新した中村は、現在ではその数字を20本の大台に乗せている。通算868本塁打のNPB記録を持つ2位の王氏(通算満塁本塁打15本)とも5本差をつけるほどの驚異的な数字であり、まさしく歴代最強の満塁男といっても過言ではないだろう。

 また、2019年の中村は1シーズンで4本の満塁本塁打を記録する活躍を見せたが、同年は満塁のシチュエーションで打率.531、49打点と、あらゆる面でハイレベルな数字を記録していた。満塁時に記録した打点が、シーズン全体の打点数の約40%を占めていたことからも、満塁時の圧倒的な成績が、打点王のタイトル獲得にもつながっていたことがうかがえる。

複数部門で現役トップの数字を記録

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